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2012年03月14日
運動で脂肪を燃焼すれば「燃えつき症候群」も解消
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イスラエル・テルアビブ大学のSharon Toker氏らは、燃えつき症候群でうつ病リスクは上昇するものの、運動(身体活動)を習慣として行うことで改善できることが分かったと、米医学誌「Journal of Applied Psychology」(電子版)に発表した。同氏らは、「運動不足はメンタルヘルスの観点からみても望ましくない。ストレス管理のためにも、積極的に運動を行ったほうがよい」と主張している。
「2型糖尿病や高血圧などの生活習慣病の原因として肥満が挙げられることが多いが、運動不足がもたらす悪影響はより深刻かもしれない。研究では運動を習慣として行うことで、燃えつき症候群を防げることが分かった。運動を週に2.5時間行うことが勧められる」とToker氏は言う。
「抑うつと燃えつき症候群は似ているが同じものではない。抑うつは臨床的には気分障害を含むが、燃えつき症候群は身体や感情の疲労により引き起こされることが多い。職場の環境変化や結婚などの家庭の事情、自己不信などをきっかけに、両方がドミノ倒しのように悪影響をもたらしあい“負の螺旋”に陥ることがある」と指摘している。
研究者らは、2003〜09年に3回にわたる定期健康診断を受けた民間企業や公共機関に就労する1,632人の健診データをもとに解析した。対象者の7割は男性で、初回検診時の平均年齢46.6歳。9年間に3回の健診を受け、ストレスやうつ病に関するアンケートに答えてもらった。心拍数が上昇し汗ばむほどのやや強い運動を行った頻度についても調査した。
参加者を(1)運動をしていない、(2)週に75〜150分の運動をする、(3)週に150〜240分の運動をする、(4)週に240分をする、という4グループに分け検討した。その結果、抑うつや燃えつき症候群がもっとも少ないの、は(3)の「少なくとも週に150分の運動をしている」グループだった。運動時間は多ければ良いわけではなく、週に240分の運動する人では軽減効果は認められなかった。
仕事のストレスを軽減するために、職場に運動できる環境を整備するべきだか、それができない場合は1人ひとりが日常で運動する時間を作ることをアドバイスしている。「ストレスの負の螺旋を解消するめにも運動が勧められる。運動場を作ったり、運動時間をつくるために雇用者が就労時間を柔軟に設けるといった環境整備は、社会的な利益にもつながる」とToker氏はまとめている。
Burning Calories at the Gym Avoids Burnout at Work(テルアビブ大学 2012年2月23日)
Burnout and Risk of Type 2 Diabetes: A Prospective Study of Apparently Healthy Employed Persons
Psychosomatic Medicine, vol. 68 no. 6 863-869
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