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2024年05月16日
「豆類」が糖尿病リスクを減少 血糖管理が改善し合併症リスクが低下 豆は食事の質を高め栄養も豊富
2型糖尿病のある人が、豆類をより多く食べると、血糖管理が改善し、心臓病などの合併症のリスクが減少することが明らかになっている。
豆類を食べる食事スタイルは、食事全体の質を高め、健康的な体重を維持するのに役立つことも分かった。
「豆類には、不足しがちな栄養素が多く含まれ、食事の質のスコアを上げるのに役立つ可能性があります」と、研究者は指摘している。
豆を食べると血糖管理が改善
豆は、日本を含む世界中で古くからなじみの深い食材だ。日本では大豆が、納豆や豆腐、味噌、醤油といった加工品の原料として利用されている。 大豆に加えて、インゲンマメ・ソラマメ・エンドウマメ・ヒヨコマメ・レンズマメなど、世界で食用とされている豆は、70~80種類あると言われている。 2型糖尿病のある人が、豆類をより多く食べると、血糖管理が改善し、心臓病などの合併症のリスクが減少することが、カナダのトロント大学などの研究で明らかになっている。豆は高タンパク・低脂肪 代表的な低GI食品
豆類は、植物性タンパク質が多く含まれ、脂肪はあまり含まれない、食事療法に適した「高タンパク・低脂肪」食品だ。食物繊維、カルシウム、カリウム、ポリフェノールなどの栄養も含まれる。 「食後血糖値の上昇度を示す指標として、グリセミック インデックス(GI)を提唱しています。豆は代表的な低GI食品です。GI値が低い食品は、血糖値の上昇をゆるやかにします」と、同大学栄養科学部のデビッド ジェンキンス教授は言う。 豆類には糖質も含まれるが、その量は米やパンなどの炭水化物を主成分とする食品の半分くらいで、その主体は血糖値の上昇がゆるやかな多糖類であるデンプンだ。豆を食べる食事スタイルは健康的
豆類は食事の質を高める
健康的な体重を維持するのにも役立つ
健康的な体重を維持するのにも役立つ
豆には不足しがちな栄養素が多く含まれる
豆類にはカルシウム、食物繊維、カリウム
などの大切な栄養が多く含まれる
などの大切な栄養が多く含まれる
豆は気候変動や環境へのマイナスの影響が少ない
その結果、豆類を多く食べているグループは、αリノレン酸・葉酸・鉄・マグネシウム・ビタミンEなどの不足しがちな栄養素の摂取量が多く、食物繊維・カリウム・カルシウムなども多くとっている傾向があることが示された。 さらに、1日に豆類を2サービング以上食べているグループは、体格指数(BMI)やウエスト周囲径が低く、肥満が少ない傾向もみられた。 「豆類は、食事の栄養や健康度を改善するのに貢献していることが示されました。米国の食事ガイドラインでも、豆類を食べることが推奨されています」と、スラビン氏は指摘する。 「豆類は、缶詰や乾燥豆なども流通していて、利用しやすい食材です。温室効果ガスの排出量の削減や、土壌の肥沃度の向上も期待できる、気候変動や環境へのマイナスの影響がもっとも少ない食品です」としている。Effect of Legumes as Part of a Low Glycemic Index Diet on Glycemic Control and Cardiovascular Risk Factors in Type 2 Diabetes Mellitus: A Randomized Controlled Trial (JAMA Internal Medicine 2012年10月26日)
Diabetes Mellitus Nutrition Therapy: Beyond the Glycemic Index: Comment on "Effect of Legumes as Part of a Low Glycemic Index Diet on Glycemic Control and Cardiovascular Risk Factors in Type 2 Diabetes Mellitus" (JAMA Internal Medicine 2012年10月26日)
New study shows eating beans and chickpeas is linked to better diet quality and healthier body weights (ジンジャーネットワーク 2024年4月4日)
Adult dietary patterns with increased bean consumption are associated with greater overall shortfall nutrient intakes, lower added sugar, improved weight-related outcomes and better diet quality (Nutrition Journal 2024年3月20日)
[ Terahata ]
日本医療・健康情報研究所
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