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2024年10月25日

【11月14日は世界糖尿病デー】世界の5億人超が糖尿病 「糖尿病とウェルビーイング」をテーマに参加を呼びかけ

 「世界糖尿病デー」が、国際糖尿病連合(IDF)が中心となり、11月14日に開催される。

 世界糖尿病デーのシンボルである「ブルーサークル」は、世界的に増加を続ける糖尿病に対する意識を高め、一致団結して対策していく必要性を呼びかけるために掲げられる。

 IDFは、世界糖尿病デーに合せて、ソーシャルメディアで、糖尿病についてのメッセージを拡散することを呼びかけている。

11月14日は世界糖尿病デー

 「世界糖尿病デー」が、国際糖尿病連合(IDF)が中心となり、11月14日に開催される。

 世界糖尿病デー(WDD)は、糖尿病の脅威が世界的に拡大しているのを受け、世界規模で糖尿病に対する理解を高め対策しようと、IDFと世界保健機関(WHO)によって1991年に開始された。2006年には国連の公式の日になった。

 世界糖尿病デーのシンボルである「ブルーサークル」は、世界的に増加を続ける糖尿病に対する意識を高め、一致団結して対策していく必要性を呼びかけるために掲げられる。

 11月14日は、1921年にインスリンを発見したフレデリック バンティングの誕生日にあたる。インスリンの発見により、糖尿病治療は飛躍的な進歩をとげた。発見の翌年の1922年に、はじめてインスリンの製剤化が成功した。

世界糖尿病デーの世界テーマは「糖尿病とウェルビーイング」
世界の5億3700万人が糖尿病

 世界糖尿病デーの2024年から3年間の世界共通テーマは、「糖尿病とウェルビーイング(Diabetes and well-being)」。

 「ウェルビーイング」は、世界保健機関(WHO)が提唱しているもので、病気や障害による負担を取り除いたり減らした、健康的・幸福な状態のことで、社会・経済・環境といった条件も関わってくる。

 IDFによると、世界で糖尿病とともに生きる成人の数は5億3,700万人に上り、10人に1人が糖尿病を発症している。その数は2030年までに6億4,300万人に、2045年までに7億8,300万人に増加すると予測されている。

 また、5億4,100万人が耐糖能異常(IGT)を患っており、2型糖尿病の発症リスクが高い状態にある。

 さらに、世界で1型糖尿病とともに生きる小児・若年者の数は120万人以上に上る。その半数以上が15歳未満だ。

 糖尿病が原因で、世界では2021年に670万人が死亡した。糖尿病のために5秒に1人が亡くなっている計算になる。

 世界で糖尿病により、年間に少なくとも145兆円(9,660億ドル)の医療費が発生しており、過去15年間で316%増加した。

糖尿病についてメッセージを拡散することを呼びかけ

 2024年の世界糖尿病デーに向けて、糖尿病が生活や身の回りの多くの領域にどのような影響を与えるかについての認識を高めることが注意喚起されている。

 IDFは、世界糖尿病デーに合せて、Instagram、Facebook、X(旧Twitter)などのソーシャルメディアで、糖尿病についてのメッセージを投稿することを呼びかけている。

 「#DiabetesLife」というハッシュタグを付けて、糖尿病と健康への影響についてのストーリー、イベント、出来事などを発信・共有することを呼びかけている。

世界糖尿病デーに参加できる方法はたくさんある

 地域のコミュニティ、職場、学校、オンラインなど、世界糖尿病デーの活動やキャンペーンに参加する方法はたくさんあるとしている。

 世界糖尿病デーには、世界中で次のようなことが実施される。
  • 世界糖尿病デーのテーマである「糖尿病とウェルビーイング」に連動した活動
  • 著名な建造物やモニュメントを世界糖尿病デーのシンボルカラーであるブルーにライトアップ
  • 糖尿病に関するオンラインイベントやウェビナー
  • 各地で開催される糖尿病教室など糖尿病に関する活動やキャンペーン
  • 糖尿病のスクリーニング検査の実施
  • 糖尿病患者の社会生活を支援する活動の展開
  • ウォーキングやサイクリングなどの運動・身体活動を促進する活動
  • 糖尿病に関する会合・展示会・見本市の開催

 日本でも、日本糖尿病学会、日本糖尿病協会が中心となり「世界糖尿病デー実行委員会」を設立し、さまざまな活動を展開している。

世界糖尿病連合 (IDF)
世界糖尿病デー (World Diabetes Day)
IDF糖尿病アトラス (Diabetes Atlas) (世界糖尿病連合)

世界糖尿病デー (世界糖尿病デー実行委員会)
[ Terahata ]
日本医療・健康情報研究所

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