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2024年04月16日
塩分のとりすぎは糖尿病リスクを高める 減塩すれば高血圧も改善 減塩食品は身近で買える
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- 糖尿病の検査(HbA1c 他) 糖尿病合併症 食事療法
塩分のとりすぎは高血圧に大きく影響し、糖尿病とも深く関連していることが、明らかになった。
食塩のとりすぎは、2型糖尿病のリスクも最大で39%上昇させることが、40万人以上の成人を対象とした大規模な研究で示された。
日本人はとくに食塩摂取量が多く、減塩は優先して取り組むべき課題になっている。
そこで減塩の新しい考え方として、「かるしお」が提唱されている。減塩を啓発するために「かるしお認定制度」も推進。
食塩を代替塩に置き換えると、高血圧リスクは40%低下するという調査結果も発表された。
食塩をとりすぎると糖尿病リスクも上昇
食塩のとりすぎは、2型糖尿病のリスクも最大で39%上昇させることが、米チューレーン大学が40万人以上の成人を対象とした大規模な研究で明らかになっている。 2型糖尿病の発症リスクは、食塩を加える頻度が「たまに」という人で13%、「しょっちゅう」という人で20%、「毎回」という人で39%、それぞれ高かった。 「塩分を制限し、高血圧を改善することで、心臓病や脳卒中、腎臓病などのリスクを軽減できることはよく知られていますが、減塩は2型糖尿病の予防・改善にも役立つことが示されました」と、同大学予防医学部のノリーナ アレン教授は述べている。 研究グループは、英国で実施されているコホート研究である英国バイオバンクに参加した成人40万人以上を対象に、食事の塩分摂取量と2型糖尿病の発症の関連について、11.8年(中央値)追跡して調査した。減塩をすれば血圧を下げられる
塩を軽く使って食材のうまみを引き出す「かるしお」
とくに塩分摂取量の多い日本で、減塩は優先して取り組むべき課題になっている。そこで国立循環器病研究センター(国循)は、減塩の新しい考え方として「かるしお」を提唱している。これは「塩を軽く使っておいしさを引き出し」、上手に減塩するということ。 国循はこれまで、入院患者などを対象に、栄養バランスをかねそなえつつ、1日の塩分を6g未満におさえたおいしい病院食を提供してきた。 その経験や研究成果、ノウハウをいかし、「知的資産の把握・発掘」をかねて、塩を軽く使って食材のうまみを引き出す「かるしお」を提唱している。
塩をかるく使って美味しさを引き出す減塩の新しい考え方
食塩をカットした「かるしお認定食品」
食塩を代替塩に置き換えると高血圧リスクは40%低下
食塩を代替塩に置き換えると、高血圧リスクは40%低下するという中国の調査結果を、米国心臓病学会(ACC)が発表した。
代替塩は、食塩に含まれるナトリウムの一部をカリウムに置き換えたもの。薄味を自覚することなく、また味覚的な変化を感じることなく減塩ができる。
研究グループは、中国の介護施設の居住者を対象にランダム化比較試験を実施し、食塩を代替塩に替えると、血圧にどのような影響があらわれるかを調査した。
55歳以上の高血圧でない(140/90mmHg未満)、平均年齢71.4歳の男女611人を対象に、298人には通常の食塩を使った料理を提供し、313人には代替塩を使った料理を提供した。
その結果、2年間の追跡期間中に、100人年あたりの高血圧の発症率は、通常塩群では24.3だったが、代替塩群では11.7であり、代替塩により40%のリスク低下がみられた。
「代替塩を利用すると、血圧を高めることなく、食事を楽しみながら、心血管リスクを最小限に抑えられます。代替塩により健康を守れることが示されました」と、同大学臨床研究所のヤンフェン ウー氏は述べている。
「塩分の少ない食品を選択し、減塩することが、健康に大きな影響をもたらすことを、より多くの人が知るべきです」としている。
Dietary Sodium Intake and Risk of Incident Type 2 Diabetes (Mayo Clinic Proceedings 2023年11月)
Cut Salt, Cut Blood Pressure (米ノースウェスタン大学 2023年11月13日)
Effect of Dietary Sodium on Blood Pressure: A Crossover Trial (JAMA 2023年11月11日)
Salt Substitutes Help to Maintain Healthy Blood Pressure in Older Adults (米国心臓病学会 2024年2月12日)
Effect of a Salt Substitute on Incidence of Hypertension and Hypotension Among Normotensive Adults (Journal of the American College of Cardiology 2024年2月20日)
[ Terahata ]
日本医療・健康情報研究所
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