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2013年07月31日
糖尿病による足切断が10年で減少 フットケアで足切断は防げる
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糖尿病足病変を予防するための10の法則
糖尿病患者で足病変が起こりやすい理由は大きく3つある。
(1)神経障害により足の感覚が鈍くなる糖尿病神経障害は、糖尿病の合併症の中でも、もっとも早い時期にあらわれる。痛い、熱いという感覚が鈍くなり、ケガやヤケドをしても気づきにくくなる。 (2)動脈硬化が起こり血液の流れが悪くなる
足の細胞に必要な栄養や酸素が十分に行き届かず、傷の回復や組織の再生が悪くなる。 (3)細菌や水虫などの感染に対する抵抗力が低下する
靴ずれや小さな外傷などでも、そこから細菌が進入すると、感染が進みやすく化膿しやすい。 糖尿病を原因とする足病変を治療し、予防する医療的な「フットケア」が注目されている。 ビバリーヒルズにあるラルフォード足・関節研究所(Releford Foot & Ankle Institute)の足専門医であるビル ラルフォード博士によると、足切断の4分の3は予防できるという。
● 足と下肢の切断を防ぐための10の法則
- たばこを吸わない
喫煙により足の血行も悪くなります。喫煙習慣のある人は、なるべく早く禁煙することが重要です。 - 運動を習慣として行う
足は「第二の心臓」とも言われており、足を動かし運動することで、体の血液の循環にも良い影響があらわれます。 - 良好な血糖コントロールを維持する
糖尿病合併症を予防するために、もっとも大切なのは血糖コントロールを改善することです。 - 血圧をコントロールする
血圧が良好に維持されていると、糖尿病合併症が大きく減少することが分かっています。 - コレステロールをコントロールする
高コレステロールは下肢の血行障害につながります。自分のコントロール目標を主治医に聞き確認しましょう。 - 入浴後は足指の間をよく乾かし、足を観察する
入浴時や爪をきる時は、ケガやキズ、ヤケドなどがないかを必ずチェックしましょう。 - 自分の足に合った靴を履く
足の甲や足底にフィットし、柔らかい素材を使った足に合った靴を選びましょう。 - 自分で処置をしない
靴ずれ、水ぶくれ、爪や皮膚の白癬症(水虫)、胼胝(たこ)などがひどい場合は、自分で処置しないで主治医に相談しましょう。 - ウオノメやタコを自分で削らないようにする
カミソリなどで自分で削ると、そこから細菌が入って化膿する二次感染を起こすおそれがあります。自己流はせず、医師の診察を受けて治療をしてください。 - 家では素足で歩かない
糖尿病の人は足にケガをしても気が付きにくくなっていたり、ケガが治りにくくなっている場合があるので注意が必要です。
Dr. Bill Releford Develops 10 Steps to Avoid Amputation in Diabetic Patient(ラルフォード足・関節研究所)
[ Terahata ]
日本医療・健康情報研究所
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