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2023年11月09日
糖質量からお店や商品が探せるアプリ「ドコカボ」〜開発者の赤坂さん夫妻に聞く[PR]
患者さんの「食べたい」気持ちを大切にしたい――。糖質量から飲食店のメニューや小売店の商品が探せるグルメアプリ「ドコカボ」が2023年10月にリリースされた。挑戦したクラウドファンディングでは目標額を1日で達成と周囲の期待も大きい。開発したのは愛知県名古屋市のスタートアップ企業「Dear Me(ディアミー)」。代表取締役の赤坂徳大さん・むつきさん夫妻に「ドコカボ」にかける想いを聞いた。
提供:株式会社Dear Me
糖質量から飲食店のメニューやお店の商品が探せるグルメアプリ
ドコカボの特徴は、メニュー名や店名、商品名から検索すると、商品と一緒に糖質量が表示されること。利用者は一目で糖質量を理解でき、糖質制限や糖質コントロールをしている方々や、インスリン注射をされる糖尿病の方々にとって、ドコカボは重要な情報源となる。
ドコカボはブラウザ上で利用できるアプリのため、ダウンロードは不要で、すぐに利用できる。会員登録をすることで、自分のお気に入りのお店や商品を「新規投稿」できたり、気になるお店や商品を「お気に入り登録」しておくことができる。また、有料会員機能を利用すると、糖質量による絞り込み検索が可能であり、糖質量順や評価順で並び替えができ、よりニーズに合った検索ができる。
さらに、糖尿病に関する理解を深められるコラムや、糖尿病を中心に扱った身近なテーマに関するSNS投稿など、情報提供も充実している。今後は、ユーザー投稿型のグルメサイトの強みを活かし、全国のグルメ情報を充実させ、ユーザー同士がおすすめのメニューや商品情報を共有するプラットフォームを目指していく。
患者とその家族として起業を決意
2023年8月に設立された「Dear Me」。社名は糖尿病を表すDM(Diabetes Mellitus)に由来している。「いろいろな理由から糖尿病になってしまう人がいますが、その後の人生が全て"真っ暗"と捉えてしまうのはすごく残念。病気と付き合いながら自分自身を大切に、少しでもポジティブな日々を送ってほしいという願いを込めました」(むつきさん)。
むつきさんは13歳で1型糖尿病を発症し、25歳のときに検査で遺伝性のMODY(家族性若年糖尿病)に診断変更された経験がある。20年近く糖尿病と付き合う中で、「当事者だからできることがある」と考え、大学では栄養学を専攻し管理栄養士の資格を取得。食品メーカーで病態食の営業担当、医療機器メーカーで血糖測定器の病院営業を経て2020年から医療系ベンチャー企業で働いてきた。
一方、夫の徳大さんは大学で経営学を専攻し、卒業後は大手商社で営業職として健康食品原料や食品添加物を担当。その後、PR代理店で大手製薬会社のマーケティングやプロモーションに従事してきた。学生時代から起業への思いは強く、ヘルスケア領域での営業・マーケティングの知識、経験を生かせる事業プランを模索。しかし「お金儲けのためではなく、何か社会の役に立つことで事業を立ち上げたかった。当時は自分の生命を燃やして、人生をかけられることが見つけられなかった」と振り返る。
そのような二人が出会って結婚。第一子を授かるが、むつきさんは糖尿病合併妊娠のため、妊娠中は厳しい血糖管理を強いられた。食べたいものを食べられないストレスを抱えていたとき、かつて職場の先輩からプレゼントされた低糖質スイーツのことを思い出す。「もともと低糖質のスイーツはどこか物足りなくて、正直あまりおいしくないと思い込んでいたんです。でも先輩からもらったスイーツは低糖質とは思えないおいしさで...」。
しかし、同じような商品を買えないか「低糖質 スイーツ」とインターネットで検索してみたところ、ヒットする情報はレシピがほとんど。良さそうな商品を見つけても、すでにお店が閉店しているなどし、なかなか欲しい情報にたどりつけなかった。そこで、「同じような不自由さをほかの患者さんも感じているのではないか」と考え、患者さんや医療従事者、糖質コントロール食を提供しているお店をヒアリングした。
すると患者やその家族からは「外食時の糖質量が分からず、インスリンの量を調整しづらい」や「糖質コントロール食の取り扱いがあるお店を探すのは大変」という声とともに、「糖質コントロール食はおいしくない」というイメージや先入観が根強いことが分かってきた。
一方、糖質コントロール食を提供しているお店からは「患者さんやその家族・友人のニーズがつかめていない」「糖質量の表示方法や必要性、情報の提供方法が分からない」といった困り事が見えてきた。
これらのヒアリング結果から、糖質コントロール食を提供しているお店や、メニューに糖質量の表示をしているお店の情報を集約し、手軽に検索して見つけられるグルメアプリを作ろうと目標が定まる。徳大さんも取り組みをサポートする中で"患者の家族"という立場でやりがいを感じ、患者さんやその家族・友人が抱える課題の解決を目指して二人で起業を決意した。
「私たちは糖尿病の当事者とその家族ではあるけれど、臨床現場で患者さんをサポートすることはありません。でも、自分たちだからこそ分かる視点を大事にすれば、病気をポジティブに捉え、困っていることを解決できるようなサービスを展開できるのではないかと考えました」(徳大さん)。
糖尿病患者さんが暮らしやすい社会を目指して
挑戦したクラウドファンディングは、わずか1日で目標額を達成し、期間内に169%の達成率と多くの支持を得て、応援者の存在、サービスのニーズを感じられる機会となった。
「例えばお祝いのとき、糖尿病患者さんも家族や友達と一緒のケーキを食べたいですよね。患者さん本人もそうですが、外食やテイクアウトの商品には家族や友人も気を遣うと思うので、糖尿病でも食べられておいしいものがどこで手に入れられるか簡単に検索できるサービスにしたい」(むつきさん)。
また海外駐在経験のある徳大さんは、日本が世界に誇れる強みとして「食」の力は大きいと実感。「糖質コントロール食品のおいしさも、海外の方に驚かれると思っています」と話し、今後、糖質コントロール食品を手がける会社などと連携しながら世界へPRしていく可能性も模索している。
糖尿病の当事者、そして家族が一歩踏み出すきっかけになり、より暮らしやすい社会になっていくことを目指してーー。二人の挑戦は始まったばかりだ。
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