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2020年11月02日

世界糖尿病デーに「チャリティーオークション」を開催 1型糖尿病の課題解決を目指して 日本IDDMネットワーク

 認定特定非営利活動法人 日本IDDMネットワークは、2020年に創立25周年を迎えたことを記念し、11月14日の世界糖尿病デーを含む11月9日~15日の1週間、「チャリティーオークション」を開催する。
1型糖尿病患者・家族の課題解決が目標
 日本IDDMネットワーク(理事長:井上龍夫、本部:佐賀市)は、全国の1型糖尿病の患者・家族を支援し、一刻も早い「根絶(=治療+根治+予防)」の実現により1型糖尿病のあらゆる課題を解決することを目的に活動している認定NPO法人。

 1型糖尿病は、インスリンを産生するβ細胞が攻撃・破壊されることで発症する疾患。原因は不明で、小児期に突然発症することが多い。現在の医療では、生涯にわたり毎日4~5回の注射、またはポンプによるインスリン補充が必要となる。

 糖尿病の大半を占め生活習慣病と言われる2型糖尿病に対し、1型糖尿病の日本での年間発症率は10万人当たり1.5~2.5人と希少であり、患者と家族の精神的・経済的負担は大きい。同NPO法人は、こうした患者の負担をなくすことを目指して活動を展開している。
「チャリティーオークション」に各界の著名人が協力

 日本IDDMネットワークの創立25周年を記念して、11月9日~15日に開催される「チャリティーオークション」では、女優の吉永小百合さんの私物エルメスバッグや、作家の村上龍さんのサイン入り著書など、各界の著名人が協力して出品する。

 吉永小百合さんは、2019年公開の映画「最高の人生の見つけ方」で、作品中に1型糖尿病の子どもが登場し、同NPO法人が協力したことが縁となり、協力することになったという。

 村上龍さんは、1型糖尿病患者が主人公の著書「心はあなたのもとに」の発刊をきっかけに、2011年より同NPO法人の活動を支援しており、「1型糖尿病を"治らない"病気から"治る"病気にする」という同法人のミッションに賛同する「100人委員」としても応援している。

 また、プロ野球の阪神タイガースの投手である岩田稔さん(1型糖尿病)も、2009年からは1勝につき10万円を寄付するなどして協力している。今回は、公式戦で岩田投手が実際に使用した直筆サイン入りのスパイクなどを出品する。

 「これを機にもっと多くの方々に1型糖尿病のことを知っていただき、2025年には1型糖尿病は不治の病から治る病へとなることを願うとともに、僕も協力していければと思います」と、岩田さんは話している。

 そのほか、1型糖尿病の治療を続けながらプロサッカー選手として活躍されている楽天ヴィッセル神戸のセルジ サンペール選手、同じく1型糖尿病患者で元THE BOOMベーシストの山川浩正さんや、モデルやタレントとして幅広く活躍する星南さん、2型糖尿病患者としても積極的に啓発活動を行っているお笑い芸人のグレート義太夫さん、芋洗坂係長さんなど、各界よりさまざまな著名人が賛同している。

■ 日本IDDMネットワーク創立25周年記念 「チャリティーオークション」
~世界糖尿病デーに寄せて、1型糖尿病根絶を願う~
【出品期間】2020年11日9日(月)~15日(日)23:00頃(予定)
【出品者】吉永小百合さん(女優)/村上龍さん(作家)/岩田稔さん(プロ野球選手 阪神タイガース)/セルジ サンペールさん(プロサッカー選手 楽天ヴィッセル神戸)/山川浩正さん(ミュージシャン(元THE BOOM))/グレート義太夫さん(芸人・タレント)/芋洗坂係長さん(俳優・芸人・ダンサー)/星南さん(モデル・タレント)
1型糖尿病の研究を助成する「1型糖尿病研究基金」
 チャリティーオークションの売上はすべて1型糖尿病の「根絶」に向けた研究費を助成する「1型糖尿病研究基金」に充てられる。

 同NPO法人は、2005年に「1型糖尿病研究基金」を設立し、2020年11月2日現在までに85件、4億2,750万円の研究費助成を行っている。

 同基金は、「不治の病を治る病にする」「不可能を可能にする」という挑戦に賛同した人々からの同NPO法人への直接の寄付や、佐賀県庁への日本IDDMネットワーク指定のふるさと納税など、日本全国からの支援で成り立っている。

 ふるさと納税では、支援する研究テーマを明確にして寄付を募っており、税金の控除のみならず、お礼の品をもらうこともできる。

 また、認定NPO法人である日本IDDMネットワークへの寄付は、税制優遇の対象となる。同NPO法人は、先進研究の推進や治療法の開発のために活動しており、「日本の寄付文化を変えた」と大きく注目されている。

■ 1型糖尿病研究基金(日本IDDMネットワーク)
1型糖尿病の根治治療が1日も早く実現するよう、研究のサポートをする募金を呼びかけている。
患者や家族の期待が大きいさまざまな研究助成に活用
 日本IDDMネットワークの「1型糖尿病研究基金」の最近の実績としては、富山大学附属病院の中條大輔特命教授が研究代表者として進める「発症早期1型糖尿病に対する免疫修飾療法の有効性と安全性に関する臨床試験」等への支援の呼びかけがある。

 その結果、約1,000名の支援者から3,000万円を超える寄付を集めている。

 同NPO法人は寄付を財源に、2019年3月に富山大学へ1,100万円の研究助成を行った。その後の研究の進展をふまえ、患者・家族の期待も大きいことから、さらに2020年10月には900万円の追加研究助成を行い、10月30日には富山大学で贈呈式が行われた。

 この研究では、発症して間もない(まだ自分のインスリンが残っている)1型糖尿病患者を対象に、薬剤を用いた免疫修飾療法を行うことで、自己免疫を制御し、自分のインスリンを減らさずに維持できるようにすることを目指している。

 この研究についての詳細と寄付の内容については、下記ページで紹介されている。

 また、「1型糖尿病研究基金」のこれまでの実績については、下記ページで紹介されている。

[ Terahata ]
日本医療・健康情報研究所

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