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2020年11月04日

男性の4割が「食事を改善できない」 運動も「関心なし・やる気なし」【2019年国民健康・栄養調査】

 食習慣の改善に対する関心やその意向がない人は、男性の41.1%、女性の35.7%に上ることが、厚生労働省の2019年「国民健康・栄養調査」で分かった。
 運動習慣の改善につていも、「関心がない」「やる気がない」という人の割合は、男性で37.8%、女性で37.4%に上る。
 できない理由は「仕事や家事などで忙しい」が多いが、「面倒くさい」との回答も目立つ。女性では「経済的に余裕がない」という声も。
 厚労省では、「健康無関心層に対し健康改善をいかに後押しするかが課題」としている。
食習慣の改善「関心がない」「やる気がない」が男性 41%、女性 36%
 厚労省は、食習慣と運動習慣の改善について、(1)「関心がない」、(2)「関心はあるが改善するつもりはない」と答えた人を「健康無関心層」と捉え、「今後の対策でいかに改善を後押しするかが課題」としている。

 調査では、食習慣の改善について、「関心がない」と回答した人の割合は、男性で16.5%、女性で10.7%に上った。また、「関心はあるが改善するつもりはない」と回答した人の割合は、男性で24.6%、女性で25.0%に上った。

 年齢層別にみると、食習慣の改善について「関心はあるが改善するつもりはない」という人の割合はそれぞれ、男性では40代で26.5%、50代で24.9%、60代で24.5%、女性では40代で27.2%、50代で28.5%、60代で23.2%に上る。

食習慣改善の意思(20歳以上)
問:あなたは、食習慣を改善してみようと考えていますか。

出典:2019年「国民健康・栄養調査」(厚生労働省、2020年)

 BMI(体格数)の状況別にみると、「関心はあるが改善するつもりはない」という人は、肥満(BMI 25以上)の人では、男性で25.0%、女性で25.1%に上る。「改善するつもりである(6ヵ月以内)」の割合は、男性で15.3%、女性で18.0%。

 食塩摂取量の状況別にみると、食習慣について「関心がない」「関心はあるが改善するつもりはない」という人の割合は、1日の食塩摂取量が8g以上では、男性で39.9%、女性で34.5%に上る。「改善するつもりである(6ヵ月以内)」の割合はそれぞれ13.6%と13.9%。

 健康な食習慣の妨げとなる理由は、男性では「仕事(家事・育児等)が忙しくて時間がない」(25.1%)、「面倒くさい」(23.5%)、「外食が多い」(7.9%)を挙げた人が多く、女性では「仕事(家事・育児等)が忙しくて時間がない」(29.6%)、「面倒くさい」(26.8%)、「経済的に余裕がない」(9.1%)を挙げた人も多かった。

 食習慣改善ができない理由として、「関心はあるが改善するつもりはない」と答えた人では、男性では「面倒くさい」(28.4%)、「仕事(家事・育児等)が忙しくて時間がない」(25.1%)、「家で用意する者がいない」(9.8%)を挙げた人が多く、女性では「仕事(家事・育児等)が忙しくて時間がない」(32.9%)、「面倒くさい」(30.5%)、「経済的に余裕がない」(10.4%)を挙げた人が多かった。

食習慣改善の意思別、健康な食習慣の妨げとなる点(20歳以上)(複数回答)
問:あなたの食習慣改善の妨げとなっていることは何ですか。

 

出典:2019年「国民健康・栄養調査」(厚生労働省、2020年)
運動習慣の改善 男性の38%が「関心がない」「やる気がない」
 運動習慣の改善について、「関心がない」と回答した人の割合は、男性で13.9%、女性で11.1%に上った。また、「関心はあるが改善するつもりはない」と回答した人の割合は、男性で23.9%、女性で26.3%に上った。

 とくに男性の30代 40.2%、40代 38.5%、50代の38.1%、女性の20代 44.9%、30代 44.8%が、運動習慣の改善について、「関心がない」「改善するつもりはない」と回答している。

 年齢層別にみると、運動習慣の改善について「関心はあるが改善するつもりはない」という人の割合はそれぞれ、男性では40代で27.1%、50代で24.3%、60代で23.3%、女性では40代で26.1%、50代で27.3%、60代で21.4%に上る。

運動習慣改善の意思(20歳以上)
問:あなたは、運動習慣を改善してみようと考えていますか。

出典:2019年「国民健康・栄養調査」(厚生労働省、2020年)

 BMI(体格数)の状況別にみると、「関心はあるが改善するつもりはない」という人は、肥満(BMI 25以上)の人では、男性で24.4%、女性で27.7%に上る。「改善するつもりである(6ヵ月以内)」の割合は、男性で19.3%、女性で22.7%。

 運動習慣の改善の妨げとなる理由は、男性では「仕事(家事・育児等)が忙しくて時間がない」(36.9%)、「面倒くさい」(27.7%)、「年をとった」(19.0%)を挙げた人が多く、女性では「仕事(家事・育児等)が忙しくて時間がないこと」(39.0%)、「面倒くさい」(27.6%)、「年をとった」(17.5%)を挙げた人が多かった。

運動習慣改善の意思別、運動習慣の定着の妨げとなる点(20歳以上)
問:あなたの運動習慣の定着の妨げとなっていることは何ですか。

 

出典:2019年「国民健康・栄養調査」(厚生労働省、2020年)

 調査は2019年11月に実施。対象となったのは2019年国民生活基礎調査から層化無作為抽出した300単位区内の全世帯・世帯員。調査対象世帯数は4,465世帯で、身体状況調査の集計数は5,074人、栄養摂取状況調査は5,865人、生活習慣調査は5,709人。

【2019年国民健康・栄養調査】
[ Terahata ]
日本医療・健康情報研究所

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