ニュース
2019年03月11日
糖尿病の通院患者数が過去最多の328万人超に 【2017年患者調査】

厚生労働省は「2017年患者調査の概況」を発表した。糖尿病患者数は、前回調査(2014年)から12万3,000人増えて、過去最多の328万9,000人になった。
糖尿病患者数は328.9万人、高血圧患者数が993.7万人
調査結果によると、「糖尿病」の患者数は328万9,000人(男性184万8,000人、女性144万2,000人)となり、前回(2014年)調査の316万6,000人から12万3,000人増えて、過去最高となった。

主な傷病 | 総数 | 男性 | 女性 |
---|---|---|---|
糖尿病 |
| ||
高血圧性疾患 | 993万7,000人 | 431万3,000人 | 564万3,000人 |
脂質異常症 | 220万5,000人 | 63万9,000人 | 156万5,000人 |
173万2,000人 | 96万3,000人 | 77万5,000人 | |
悪性新生物(がん) | 178万2,000人 | 97万人 | 81万2,000人 |
脳血管疾患 | 111万5,000人 | 55万6,000人 | 55万8,000人 |
慢性腎臓病 | 39万3,000人 | 24万2,000人 | 15万1,000人 |
65歳以上の患者数は過去最多 在宅医療が18万人超
推計患者数は入院が131万2,600千人(病院127万2,600人、診療所3万9,900人)で、外来は719万1,000人(病院163万人、診療所421万3,300人)だった。ともに2014年の前回調査から減少した
一方、高齢化の進展などで65歳以上の患者数は過去最多となった。うち65歳以上が占める割合は入院が73.2%、外来が50.7%、75歳以上が占める割合は入院が53.2%、外来が28.9%となっている。
調査日に在宅医療を受けた推計外来患者数は18万100人で、施設の種類別にみると、病院が2万300人、一般診療所が10万5,200人となっている。在宅医療のうち、定期的な「訪問診療」を受けた患者は11万6,300人となった。必要に応じて医師を呼ぶ「往診」を受けたのは4万4,300人だった。
在宅医療を受けた外来患者数は2005年までほぼ横ばいだったが、2008年からは増加している。外来患者の増加について、厚労省は「新薬開発や医療技術の向上を背景に、在宅医療が可能な疾患が増えていることなどが挙げられる」と説明。高齢化社会を受け、入院患者を抑えて在宅医療を促す同省の政策が影響しているとみられる。
調査は3年ごとに実施しており、全国の病院6,427施設、一般診療所5,887施設などのうち、これらの施設を利用した入院・外来患者約228万人、退院患者約115万人を対象とした。
平成29年(2017)患者調査の概況(厚生労働省)
[ Terahata ]
日本医療・健康情報研究所
おすすめニュースの関連記事
- 【Web講演を公開】2月は「全国生活習慣病予防月間」
今年のテーマは「少酒~からだにやさしいお酒のたしなみ方」 - 糖尿病患者さんと医療スタッフのための情報サイト「糖尿病ネットワーク」がトップページをリニューアル!
- インスリン注射の「飲み薬化」を目指すプロジェクトが進行中!ファルストマと慶応大学の共同研究による挑戦[PR]
- 小倉智昭さんが当事者として腎臓病のことを医師に質問!
- 世界の8億人以上が糖尿病 糖尿病人口は30年で4倍以上に増加 半分が十分な治療を受けていない
- 【世界糖尿病デー】糖尿病の人の8割近くが不安やうつを経験 解決策は? 国際糖尿病連合
- 【インフルエンザ流行に備えて】糖尿病の人は予防のために「ワクチン接種」を受けることを推奨
- 【11月14日は世界糖尿病デー】世界の5億人超が糖尿病 「糖尿病とウェルビーイング」をテーマに参加を呼びかけ
- 特集コーナー『腎臓の健康道~つながって知る、人生100年のKidney Journey~』を公開
- 【座談会】先生たちのSAP体験談2 インスリンポンプの新機能を使って