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2013年08月23日
「糖尿病で合併症になら連」 徳島で最後の阿波踊り
「糖尿病で合併症になら連」は2000年、管理栄養士の西村登喜子氏の呼びかけで活動をスタートした。主なメンバーは、糖尿病患者さんやそのご家族・友人、医療スタッフら。口コミや糖尿病ネットワークを通じて広く一般から参加者を募集し、徳島市で行われる阿波踊り大会に毎年出場してきた。その目的は、阿波踊りを通じて交流を深め、お互いに助け合い、学び合い、楽しみながら糖尿病の合併症予防をすることだ。
今回の参加者の皆さんと阿波写楽連の皆さん
事前練習。楽しみながら踊ることが大事とのこと
最後の開催ということもあり、今回の参加者は過去最多の61名に上った。参加者の多くは徳島県以外の出身で、阿波踊りは初めての方も多い。そもそも、こういった機会がなければ阿波踊りに参加することもなかったという方がほとんどだ。そのため、事前に初心者向けの練習時間が設けられている。指導してくれるのは、地元の有名連「阿波写楽連」。踊りの指導とともに、本番ではお囃子で盛り上げる。
最大の見せ場は、阿波踊り大会のメイン会場である徳島市役所前演舞場での披露だ。約6,000人の桟敷客の前を踊り抜く。
午後6時15分、いよいよメインイベントの踊り込みがスタート。「糖尿病で合併症になら連」の提灯と特大うちわを先頭に、踊りの列がゆっくりと会場に踊り込んでいく。大観衆の中で緊張していながらも、あっという間の10分を全力で踊りきった。
市役所前演舞場での様子を動画で紹介。桟敷席からは激励も
初心者とは思えない綺麗な隊列で踊りきった
市役所前演舞場を後にした一行は、街頭で最後の踊りを披露。先ほどの緊張感は溶け、リラックスムードの中、のびのびと踊りを楽しんだ。阿波踊り大会期間中の徳島市では、いたるところでお囃子が聞こえ、踊りの輪が自然と発生する。
街頭では一転、和気あいあいムードの踊りに
猛暑の中、精一杯の踊りを披露した後は懇親会が開かれた。参加者は、徳島の名物料理を味わいながら、長い一日を振り返った。疲れも忘れ、しばし今日の話に花が咲く。懇親会では、発足から15年間、会のために奔走してきた西村会長をはじめ、協力、指導をいただいた「阿波写楽連」を代表して左東久史連長ら、関係者に対して感謝の花束が贈られた。
花束を受け取る西村登喜子会長(左)と阿波写楽連の左東久史連長(右)
そして、宴はついにフィーナーレを迎える。西村会長の合図でお囃子が始まり、最後の踊りの輪ができる。宴会場はたちまち阿波踊りの会場に。皆疲れているはずなのに、そんな様子は微塵もなく、今日の日を惜しむように踊りは続いた。
糖尿病があっても十分コントロールし、元気に人生を楽しもうと訴えてきた「糖尿病で合併症になら連」は、以上をもって閉幕した。今後は、それぞれが糖尿病の啓発活動を行っていくことを約束し、散会となった。
最後の踊りは全員で。名残惜しさも手伝って、いつまでもお囃子は鳴り止まなかった
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