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2017年11月17日
糖尿病患者は5人に3人が「メンタルヘルス」のサポートが必要
英国糖尿病学会(Diabetes UK)の調査によると、糖尿病患者の5人に3人が感情的・心理的な問題を抱えた経験をもってるが、専門の訓練を受けたカウンセラーのサポートを受け、糖尿病の管理に役立てられたのは、5人に1人に過ぎないという。
「糖尿病とともに生きる人々が心理的なサポートも受けられるよう、糖尿病の治療を変えていく必要がある」と、専門家は指摘している。
「糖尿病とともに生きる人々が心理的なサポートも受けられるよう、糖尿病の治療を変えていく必要がある」と、専門家は指摘している。
糖尿病は感情的な幸福に大きな影響を与える
英国糖尿病学会は2017年に英国の糖尿病患者9,000人以上を対象に調査を実施。調査の内容は、糖尿病がおよぼす心理的な負担に関するものだった。結果を報告書「糖尿病の未来」(The future of diabetes)にまとめ、世界糖尿病デーに発表した。
調査では、糖尿病患者の多くは、糖尿病は感情的な幸福に大きな影響を与えていると感じていることが明らかになった。参加者の3人に2人(64%)が「糖尿病のために、気持ちの落ち込みを感じることが、ときおりまたは頻繁にある」と回答。3人に1人(33%)が「糖尿病のために生活スタイルを改善しなければならず、結果的に家族に迷惑がかかっている」と感じていることが判明。
糖尿病患者の5人に3人が感情的・心理的な問題を抱えた経験をもってる一方で、「自分は糖尿病を確実にコントロールしている」と感じている患者は10人中3人(30%)に過ぎないことも分かった。
糖尿病患者の3人に1人(32%)は本やビデオ、インターネットのオンライン教材などの学習資料を利用している一方で、専門の訓練を受けた療養指導士や指導者の支援やサポートを受けているのは5人に1人(19%)にとどまった。
先が見えない不安や孤立感
糖尿病は糖尿病患者だけの問題ではない
「いまや糖尿病は、糖尿病患者だけの問題ではありません。英国では、糖尿病患者さんのための自己管理と医療機関での教育をより高めていくために、国家的なプロジェクトが進行中です。糖尿病有病者と予備群はどんどん増えており、1日に約700人が新たに糖尿病と診断されています。67億円(4400万ポンド)という資金が投入されますが、未来を取返しのつかないものしないために必要なことです」。
リス ウォーレンさんは、13歳だった1965年に1型糖尿病と診断され、摂食障害に長年悩まされている。「私が糖尿病を発症したときには、糖尿病は医学的なコンディションと理解されており、心理的なサポートは受けられませんでした。10代の頃に、血糖値を上げないために炭水化物をなるべく摂取しないようにしたため、低血糖になることがしばしばありました。やがて摂食障害に悩まされるようになりました」と言う。
ウォーレンさんは現在、自分と同じ糖尿病患者を支援するボランティア活動のために多くの時間を費やしている。「心理的なサポートを得ることで、糖尿病の療養生活はより良いものにります。食事と血糖コントロールについて、40年前の私に教えてあげたい」と話す。
「糖尿病の未来」
英国糖尿病学会が公開しているビデオ
The future of diabetes(英国糖尿病学会 2017年11月14日)英国糖尿病学会が公開しているビデオ
The future of diabetes 報告書(英国糖尿病学会 2017年11月14日)
[ Terahata ]
日本医療・健康情報研究所
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