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2012年09月07日
おなかが出るのは太りずぎより問題 脂肪の付き方が重要
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体重は正常でもおなかの出ている人は、全体に太りすぎた肥満の人よりも死亡リスクが高い――こんな研究を、米国のボストンにあるメイヨークリニックの研究者が、欧州心臓病学会(ESC)のミュンヘンでの会議で発表した。
調査によると、肥満度指数(BMI)が正常でも、ヒップに対するウエストサイズの比率が高い「中心性肥満(central obesity)」の人は、心臓血管疾患による死亡率が高いほか、全体の死亡率も高かった。心疾患で死亡する率は体格指数(BMI)とウエスト・ヒップ比率がともに正常な人の2.75倍に上昇した。
「中心性肥満がよくないことは、これまでの研究でもあきらかにされている。今回の研究では新たに、標準体重の人においても、脂肪の付き方がとても重要であることがわかった」と研究者らは話している。
調査によると、肥満度指数(BMI)が正常でも、ヒップに対するウエストサイズの比率が高い「中心性肥満(central obesity)」の人は、心臓血管疾患による死亡率が高いほか、全体の死亡率も高かった。心疾患で死亡する率は体格指数(BMI)とウエスト・ヒップ比率がともに正常な人の2.75倍に上昇した。
「中心性肥満がよくないことは、これまでの研究でもあきらかにされている。今回の研究では新たに、標準体重の人においても、脂肪の付き方がとても重要であることがわかった」と研究者らは話している。
自分の体重とウエストサイズを知ろう
研究は、米国健康・栄養調査に参加した18歳以上の男女1万2,785人のデータを解析したもの。BMIによって3群に分け、腹囲周囲径、喫煙歴、高血圧症、糖尿病、脂質異常症なども調査した。14.3年(中間期間)に、2,562人が死亡し、うち1,138人は心筋梗塞などの心疾患が死因だった。
調査の結果、中心性肥満の人は、BMIとヒップに対するウエストサイズの比率が正常だった人に比べ、心疾患の死亡リスクは2.75倍に上昇し、あらゆる死因では2.08倍に上昇していた。
「ウエストサイズを測ることで、内臓脂肪の蓄積の度合いの目安を知ることができる。内臓脂肪がたまりすぎると、血中脂質や血糖、血圧に異常が起きて、糖尿病、脂質異常症、高血圧などの生活習慣病が引き起こされる。このような生活習慣病を重ねもつほど、動脈硬化が進みやすく、心筋梗塞や脳卒中を発症する危険性が高まる」とメイヨークリニックのフランシスコ・ローペッツ氏は話す。
内臓脂肪が蓄積した状態だと、血圧や血糖値、血中脂質の各数値が“ちょっと高め”でも、内臓脂肪から分泌される、血管や血液に影響を与える生理活性物質である「サイトカイン」によって、動脈硬化が進んでしまう。
サイトカインの中には、血糖値を下げるインスリンの働きを高めるものや、逆にインスリンの働きを抑えるもの、血圧を高くするものなどがある。内臓脂肪が増えるとこれらの分泌量のバランスが崩れて、血糖が増加したり血圧が高くなる。また、内臓脂肪が増えて、そこに蓄えられている中性脂肪が分解される量が増えると、血液中の中性脂肪の量も増加する。
「自分の体重とBMIについて知っている人は多いが、それだけでは十分ではない。自分のウエストサイズについても知っておく必要がある。ウエストサイズはメジャー一本があれば、どこでも簡単に測ることができる。以前に比べてウエストサイズが増えてきたという人は注意したほうがよい」とローペッツ氏は強調している。
[ Terahata ]
日本医療・健康情報研究所
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