ニュース
2009年01月16日
ウォーキングで8割超が体重減 苫小牧市のモニター事業
- キーワード
- 糖尿病予備群
北海道苫小牧市が本年度実施したウォーキングによる市民の健康増進事業「歩こう!イキイキ健康大作戦」のモニター事業の集計がまとまった。ウォーキングを続ければ、肥満解消やメタボ改善、さらに足腰の強化に効果があり、健康意識も向上することがあきらかになった。
同事業は、メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)の解消などに取り組む34〜64歳の市民が対象となり行われた。選ばれたモニターは血液検査や体力測定を行い、保健師や健康運動指導士の指導を受けて、体重や血中コレステロール値などの目標値を設定、昨年6月から半年間のウォーキングの効果を検証した。公募で選ばれたモニター47人のうち、集計可能な44人の結果を集計した。 その結果、6ヵ月間のウォーキングで、肥満解消など、めざましい効果を得られることが確かめられた。モニター1人当たりの1日の平均歩数は8714歩、ウォーキングによる平均歩数は6013歩、ウォーキングの1日平均時間は55分。体重が減少した人は86.4%の38人で、平均で2.7kg(最高22.6kg)減少した。ウェスト周囲径の減少は84.1%の37人で、平均で4.2cm(最高19.0cm)減少した。 メタボリックシンドロームでは、モニター開始時の該当者10人中9人が改善され、4人は非該当になった。血液検査では、中性脂肪、総コレステロール値、HDLコレステロール、LDLコレステロールで改善がみられ、中性脂肪は平均50.1mg/dL減少、総コレステロールは平均1.7mg/dL減少した。血圧測定でも28名中11名が基準値以下に改善した。 体力測定でもほとんどの人が開始当初より向上し、腹筋がつき、持久力がついたと良好な感想を得られた。ウォーキングの効果を実感することで、自分の健康に対する意識も変わり、今後も生活改善に向けた行動を続けたいという声も多く聞かれたとしている。 苫小牧市が取り組む「歩こう!イキイキ健康大作戦」では、ウォーキングモニターの公募や効果判定、ウォーキングリーダーの育成、各地での講習会やウォーキング祭りの開催、市内の遊歩道などをまとめた「ウォーキングマップ」の全戸配布などを、商工会議所や老人クラブ連合会、町内会連合会、企業の健康保険組合などが参加し展開している。 歩こう!イキイキ健康大作戦(苫小牧市)
ウォーキングモニター実施結果
[ Terahata ]
日本医療・健康情報研究所
糖尿病予備群の関連記事
- 日本人がどれだけ運動・身体活動をしているかを調査 若年・中年・女性は運動不足が多い
- 子供の頃から肥満対策が必要 学校で座りっぱなしの時間が減ると子供の肥満は改善 糖尿病を予防
- 「低カロリー甘味料」が過体重や肥満の人の体重管理を改善 糖尿病リスクも高めない 欧州肥満学会議が発表
- 「ヨーグルト」が糖尿病リスクを減らす ジャンクフードから置き換えると糖尿病リスクは低下
- 子供の肥満は成長してから糖尿病などのリスクに スマホのスクリーンタイムが長い子供は高リスク
- 若いときの強いストレスは年齢を重ねてから糖尿病や肥満のリスクを高める 軽い運動をするとリスクは減少
- 糖尿病の人に「糖質制限ダイエット」は良い? 植物性食品を取り入れると成功しやすいことが判明
- 中年期に肥満・メタボがあると認知症リスクが上昇 "隠れメタボ"の人も糖尿病リスクが高い 体重の3%減少を目標に
- 【世界糖尿病デー】2型糖尿病リスクは35歳から急激に上昇 運動は「万病の薬」 歩くことからはじめてみよう
- 糖質量からお店や商品が探せるアプリ「ドコカボ」〜開発者の赤坂さん夫妻に聞く[PR]