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2006年11月13日

11月14日は世界糖尿病デー 糖尿病を国連決議へ

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世界糖尿病デー
 世界糖尿病デーは毎年、1921年にチャールズ・ベストともにインスリンを発見したフレデリック・バンティングの誕生日にあたる11月14日に行われる。2006年のテーマは「みんなのための糖尿病ケア(Diabetes Care for Everyone)」。

国際糖尿病連合 世界糖尿病デー
糖尿病の影響力は50年間で破壊的に
 世界の糖尿病有病者数は2億3,000万人以上で、有病率は成人の全人口の6%に相当する。国際糖尿病連合(IDF)は、世界のほとんどすべての国や地域で糖尿病は増加傾向にあり、今後20年間に3億5,000万に増えると予測している

 糖尿病は寿命を縮める要因であり、世界の糖尿病に関連した病気による死亡数は毎年300万人以上で、10秒に1人が糖尿病で亡くなる計算になる。これは、エイズウイルス(HIV)感染による死亡数と同程度だ。さらに、IDFは糖尿病による死亡率は、10年間に25%増加するだろうと予測している

 世界糖尿病デーは、糖尿病患者や糖尿病の発症リスクの高い人が、病気についての適切な知識をもち、合併症の予防や適切な医療を実現するための意識向上を目的に行われている

 国際糖尿病連合(IDF)のピエール・ルフェーブル会長は「50年間で糖尿病は患者にとっても、また社会や経済にとっても、破滅的な影響力をもつようになった。糖尿病患者は年間700万人以上増えている。有効な対策をしないと、糖尿病は多くの国の医療サービスを破壊し、途上国の経済発展を台無しにするおれれがある」とコメントを発表した。

途上国の貧しい人たちがもっとも深刻
10秒に1人が糖尿病が原因で亡くなる・・・
国際糖尿病連合(IDF)
unite for diabetes ホームページ

www.unitefordiabetes.org
 IDFと世界保健機構(WHO)が選んだ今年の世界糖尿病デーのテーマは、「恵まれない者や弱者にも糖尿病ケアを」という意味がある。糖尿病について患者が受けられる医療サービスに、国や地域で不平等があることについて考え、すべての糖尿病患者が質の高い治療を得られるよう、社会整備を進めようというメッセージが込められている。

 多くの人が、「糖尿病は裕福な層の人々が、不健康な生活習慣を重ねた結果かかる病気」という印象をもっているが、現実には糖尿病は経済的に恵まれない層でもリスクが高いことが、さまざまな調査で示されている。20年以内に糖尿病患者の80%が、十分な医療基盤が整っていない国の中・低収入の人々で占められようになるだろうという報告もある

 豊かな国でも、比較的貧しい人の方が2型糖尿病になるリスクが高い。例えば、米国では糖尿病の発症率は、収入の多い層よりも少ない層の方で高い傾向がある。

 貧しい層の糖尿病患者にとって、病気の影響は極めて深刻だ。途上国では糖尿病の治療費は、年収の25%に上ると推定されている。

 IDFの次期会長であるマーティン・シリンク氏は「糖尿病のもたらす影響は大変に深刻で、経済的に恵まれない人々にとっては、多額の借金を負って治療代を支払った結果さらに貧困に押しやられるか、十分な治療を受けられずに合併症に苦しんだり若くして死に至るという選択を迫られる」とコメントしている。

国連決議を求める運動-糖尿病に対して団結しよう
 11月14日の世界糖尿病デーに合わせて、IDFは世界の糖尿病関連団体に対してインターネットでのオンライン請願に署名し、糖尿病のシンボルであるブルーサークルを表示し、糖尿病に関する国連決議を求める運動を促進しようと呼びかけている

 国際糖尿病連合(IDF)は150カ国以上の約190の加盟協会で構成される組織で、糖尿病医療、予防、治癒を促進することを目的に活動している。IDFが展開している糖尿病に関する国連決議を求める運動については、ホームページで公開されている。

関連情報
世界の糖尿病人口は2億3,000万人(糖尿病NET)

[ Terahata ]
日本医療・健康情報研究所

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