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2023年08月17日

イチゴなどの果物が糖尿病リスクを低下 イチゴは糖質が少ない 心臓や脳の健康にも良い

 イチゴは、果物のなかでは低カロリー・低糖質で、ビタミンCやカリウム、フラボノイドなどのポリフェノール、カロテンなども含まれる。

 イチゴなどの果物をよく食べている人ほど、糖尿病リスクが大幅に低下し、合併症リスクも低いという報告がある。

 イチゴを食べると、血圧も低下し、心臓や脳の健康にも良いことが分かってきた。

イチゴなどの果物を食べている人は糖尿病リスクが低下

 イチゴは、糖尿病の人にも勧められる果物だ。イチゴは、ヨーグルトやシリアル、フルーツサラダに加えたり、スムージーにしたり、スナックとして食べることができる。

 イチゴは、果物のなかでは低カロリー・低糖質で、ビタミンCやカリウム、フラボノイドなどのポリフェノール、カロテンなども含まれる。

 イチゴ100gに含まれるカロリーは31kcalで、単糖量は6.1g、食物繊維は1.4g含まれる。皮なしリンゴの単糖量は12.4gなので、イチゴに含まれる糖質はリンゴの半分くらいだ。

 中国の30~79歳の50万人の成人を対象とした7年間の前向き研究では、イチゴなどの果物をよく食べている人ほど、2型糖尿病のリスクが大幅に低下し、糖尿病の人では果物を食べることで、深刻な血管合併症や死亡の発症リスクが低いことが示されている。

イチゴやブルーベリーは心臓の健康にも良い

 米国心臓学会(AHA)の発表によると、イチゴやブルーベリーなどの果物を週に3回以上食べている女性は、心臓発作のリスクが少ない。

 イチゴの赤い色素は、アントシアニンと呼ばれるフラボノイドで、抗酸化作用やアンチエイジング効果がある。動脈硬化を引き起こす活性酸素を除去する働きをし、血管の拡張を助け、プラークの蓄積を防ぎ、心臓血管を保護する効果があるとみられている。

 「果物は糖質の多いものもありますが、食事に上手に取り入れると、心臓発作のリスクが軽減できる可能性があります。イチゴやブルーベリーは糖質が比較的少なく、米国でもよく食べられている果物です。食事に簡単に取り入れることもできます」と、ハーバード公衆衛生大学院栄養疫学のエリック リム氏は言う。

 研究グループは、米国で実施されている大規模研究である「看護師健康研究II」に参加した25歳~42歳の女性約9万3,600人を対象に、前向き研究を実施した。

 18年の追跡期間に405件の心臓発作が確認されたが、イチゴやブルーベリーをよく食べていた女性は、ほとんど食べていない女性に比べ、心臓発作のリスクが32%減少していた。

 「米国心臓学会は、毎日の食事に野菜・全粒穀物・果物をバランス良くとりいれることを推奨しており、イチゴなどのベリー類を食べることも支持しています。食事の栄養バランスを改善するために、さまざまな食品を食べることが最善の方法となります」と、リム氏は指摘している。

イチゴが認知機能を改善し血圧を低下

 米国栄養学会(ASN)の年次学術総会で発表された新しい研究によると、イチゴを食べる習慣は、認知機能の改善、血圧の低下、抗酸化作用の向上とも関連している。

 サンディエゴ州立大学が、66歳~78歳の男女35人を対象に実施した試験で、イチゴを毎日カップに2杯食べると、心臓血管が血管になり、代謝や認知機能も向上することが示された。

 この8週間の二重盲検プラセボ対照試験では、イチゴを摂取した後は、認知能力が5.2%増加し、収縮期血圧が3.6%減少し、抗酸化能力が10.2%増加していた。

 「適量のイチゴを食べる習慣は、認知機能を促し、高血圧などの心臓血管の危険因子の改善につながる可能性があります」と、同大学運動栄養科学部のシリン フーシュマンド教授は言う。

 イチゴには、ビタミンやミネラル、ポリフェノールだけでなく、ペラルゴニジンと呼ばれる色素成分も含まれ、これまでの研究でも、アルツハイマー型認知症のリスク低下と関連していることが報告されている。

 「毎日の食事にイチゴを取り入れるなど、簡単な食事の変更を加えるだけで、高齢者のこうした症状を改善できる可能性があります」としている。

糖尿病の人は「甘い果物」を食べても大丈夫?

 イチゴやブルーベリーなどの甘い果物には糖質も含まれるため、食べるのを控えている人も多い。糖質は血糖値の上昇に大きく影響する。

 イチゴは果物のなかでは糖質は少ない方だが、なかにはバナナやブドウなど糖質を多く含む果物もある。血糖値が高くなりやすい人は、「甘すぎる」という理由で、果物を食べるのを避けることも多い。

 しかし、「確かに果物なかには糖質を多く含むものもありますが、糖尿病とともに生きる人が果物を食べてはいけないということはありません」と、米メイヨークリニックのレジーナ カストロ氏は述べている。

 カストロ氏が勧めるのは、食べる果物に含まれる炭水化物を15g以下に調整するやり方だ。「低糖質の果物を選べば、より多くの量を食べられます。食物に15gの炭水化物が含まれている限り、血糖値への影響は同じです」と指摘している。

 このやり方によると、イチゴ100gには8.5gの炭水化物が含まれる(うち食物繊維は1.4g)ので、1日に200gは食べても良いことになる。これは、2カップくらい、中サイズのいちごで12粒くらいに相当する。

 オーストラリア糖尿病協会も、「果物や野菜に豊富に含まれるポリフェノールにより、がん・心血管疾患・2型糖尿病・神経変性疾患などのリスクを低下することを期待できます。上手に食事に取り入れることが勧められます」と述べている。

Fresh fruit consumption in relation to incident diabetes and diabetic vascular complications: A 7-y prospective study of 0.5 million Chinese adults (PLOS Medicine 2017年4月11日)
Berries may lower women's heart attack risk (ハーバード公衆衛生大学院 2013年1月14日)
High Anthocyanin Intake Is Associated With a Reduced Risk of Myocardial Infarction in Young and Middle-Aged Women (Circulation 2013年1月15日)
Strawberry consumption may improve cognitive function in older adults, new study says (WILD HIVE 2023年7月24日)
Dietary strawberry improves cognition in a randomised, double-blind, placebo-controlled trial in older adults (British Journal of Nutrition 2021年1月20日)
Diabetes diet: Should I avoid sweet fruits? (メイヨークリニック 2022年8月31日)
What are polyphenols and how can you get more in your diet? (オーストラリア糖尿病協会 2023年7月31日)
[ Terahata ]
日本医療・健康情報研究所

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