ニュース
2014年01月30日
おいしい減塩食レシピを競うコンテスト 国立循環器病研究センター
国立循環器病研究センターは、循環器病を予防するため、塩分を控えてうまみを引き出す「おいしい減塩食」の普及を目指している。
このほど、特産品を使った減塩食レシピを発掘する「国循のご当地かるしおレシピプロジェクト」を企画し、「S-1g(エス・ワン・グランプリ=Saltマイナス1グラム)大会」を開催した。
このほど、特産品を使った減塩食レシピを発掘する「国循のご当地かるしおレシピプロジェクト」を企画し、「S-1g(エス・ワン・グランプリ=Saltマイナス1グラム)大会」を開催した。
塩を軽く使ってうまみを引き出す「かるしお」
国立循環器病研究センターは、「かるしお」メニューを紹介する書籍「国循の美味しい!かるしおレシピ」(セブン&アイ出版)を監修し、2012年の発行後5ヵ月で25万部を超える大ヒットになった。
今回の大会は、減塩食ブームを加速させ、地域ぐるみで食生活の改善に取り組んでもらおうと企画された。
「おいしいこと」、「塩分控えめで、栄養バランスがとれていること」、「地域ぐるみの循環器病予防や栄養指導などへの展開が期待できること」、「地域の特産品を使用していること」などを基準に募集したところ、昨年10月までに全国から355点の応募があり、24チームのレシピが選定された。
相愛大学(大阪市住之江区)で開催された大会では、書類選考を通過した24チームが、会場のキッチンで実際に調理をし、レシピを披露。管理栄養士などが試食をして審査した。その後、公開プレゼンテーションも行われた。
料理にしょうゆをかけず、小皿に入れてつけて食べる
グランプリ(賞金100万円)は、岩手久慈保健所チームの「−塩加減も『アマちゃん』で!−久慈地域★かるしおdeアマノミクス定食」。人気連続テレビ小説の舞台となった久慈地域は、脳卒中死亡率が全国でも高い。保健所は食生活改善推進員とともに、市町村や県栄養士会と連携しながら「塩かげんもあまちゃんで!」をキャッチフレーズに減塩運動を展開している。
応募メニューは被災者栄養教室の普及献立で、久慈地域の食材を活用し、低塩とは思えないおいしさで、手軽に作れると好評を得た。
焼き豆腐ステーキの他、▽特産のまめぶ、▽かぼちゃと煮豆のミルク煮、▽押し麦とサツマイモのご飯、▽ほうれん草と水菜のなめたけ和え、▽果物という内容で、総カロリーは580kcalに抑えてある。おいしさに加え、「しょうゆをかけずに小皿に入れてつける」などの減塩を食事指導に取り組んでいることなどが評価された。
その他、金賞(賞金50万円)は青森市西部学校給食共同調理場チームの「八戸いかのさわやかサラダ」、銀賞は望月理恵さんの「しずおかかるしお定食」がそれぞれ受賞。そのほか、3チームが「だし・うまみ賞」を受賞した。
関連情報日本高血圧学会が減塩食品リストを発表 塩分1日6g未満が目標
ファストフードも健康的に 高まるヘルシー志向の波
外食メニューの多くは高カロリー 利用者はカロリーを過小評価しがち
[ Terahata ]
日本医療・健康情報研究所
糖尿病合併症の関連記事
- 「糖尿病とともに生活する人々の声をきく」開催報告を公開 医療従事者と患者が活発に対話 日本糖尿病学会
- 糖尿病の人は胃がんのリスクが高い どうすれば対策できる? 胃がんを予防するための6つの方法
- 掃除や買い物などの家事も立派な運動? わずか20分の活動が糖尿病を改善 「座っている時間」を中断して体を動かす習慣を
- ブルーベリーが腸内環境を健康にして糖尿病や肥満を改善 メントールから抗肥満・抗炎症の化合物
- 糖尿病の人は腎臓病のリスクが高い 腎臓を守るために何が必要? 「糖尿病・腎臓病アトラス」を公開
- 楽しく歩きつづけるための「足のトリセツ検定」をスタート 糖尿病の人にとっても「足の健康」は大切
- 緑茶を飲んでいる人は糖尿病リスクが低下 心臓病や脳卒中が減少 緑茶は歯周病の予防にも良い?
- 「糖尿病網膜症」は見逃しやすい 失明の原因に 手遅れになる前に発見し治療 国際糖尿病連合などが声明を発表
- 植物性食品が中心の食事スタイルが糖尿病リスクを低下 心臓血管病・がん・うつ病のリスクも減少
- なぜ男性は女性よりも糖尿病リスクが高い? メカニズムを解明 男性はインスリンの働きを高める対策が必要