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2013年09月19日
糖尿病患者の足切断率が低下 新たな治療・予防法の開発が進む
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- フットケア情報ファイル 糖尿病の検査(HbA1c 他) 糖尿病合併症
米国の新しい調査結果によると、糖尿病が原因となり足や下肢の切断を強いられる患者は、10年前に比べ減っている。下肢切断を防ぐ効果的な治療法や、早期発見のための新しい検査法の開発が進められている。
糖尿病が原因で体の末端の血行や神経に障害が生じ、小さな傷が治らずに潰瘍化してしまう「足潰瘍」は、下肢の切断の原因になる。 糖尿病は非外傷性足切断の原因の第1位で、米国では下肢切断の6割以上が糖尿病によるものだと、米アイオワ大学のピニット フィシットクル氏(整形外科学)は言う。 米国では、糖尿病有病率が上昇を続けているにもかかわらず、糖尿病性合併症による下肢切断はこの10年間で半減した。 糖尿病患者の足病変には大血管障害による動脈硬化などが関与している。下肢切断を防ぐうえで、血糖コントロールの改善やフットケアの普及、糖尿病管理の改善が、大きく貢献しているという。
スタチンが糖尿病による下肢切断リスクを低下
下肢切断を防ぐための治療は進歩している。最近になって、心筋梗塞など心血管病の治療や予防に有効な脂質異常症の代表的治療薬である「スタチン」が、コレステロールを低下させる作用以外にも、下肢切断の抑制にも効果的だとする研究が発表された。
研究は、米国退役軍人局医療制度の受給者であり1型糖尿病あるいは2型糖尿病の治療を受けている8万3,953人の患者を対象に行われた。
コレステロールを低下させる治療や、糖尿病の薬物療法、HbA1c値、体格指数(BMI)、血圧などに加えて、糖尿病神経障害、末梢血管疾患、足潰瘍などの下肢切断の要因についても調査した。
その結果、平均4.6年の期間中に、スタチンを服用していた患者は、下肢切断のリスクが34〜43%低下したことが明らかになった。
「スタチンによる治療で、糖尿病患者の下肢切断を抑制できることを示した、はじめての研究です」と、ノースウエスタン大学フェインベルグ医学部のウィリアム ピアス氏(血管外科学)は話す。
[ Terahata ]
日本医療・健康情報研究所
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