ニュース
2013年09月19日
糖尿病患者の足切断率が低下 新たな治療・予防法の開発が進む
- キーワード
- フットケア情報ファイル 糖尿病の検査(HbA1c 他) 糖尿病合併症
足の炎症を早期発見する方法を開発
足潰瘍の徴候を早い段階で発見する検査法の開発も進められている。ミシガン大学医学部の研究者は、「ラマン分光法」を用いて、足の炎症を早期発見する方法を開発した。
ラマン分光法は、物質に光を入射したとき、散乱された光の中に入射された光の波長と異なる波長の光が含まれる現象を利用する検査法。通常はプラスチックの判別、鉱物の分析、薬品検査などに利用されているが、この研究では足の検査に応用した。
糖尿病患者では、足の炎症や骨髄炎が、下肢切断のリスク要因となる。しかし、これらは通常の検査では、早期診断が難しいという。
ラマン分光法は、足の骨のミネラル成分、骨髄炎の初期徴候、リン酸カルシウム結晶などを検出するのに効果的で、足の炎症を早期発見し、適確な治療を開始できるようになるという。この研究は、米国糖尿病学会(ADA)が発行する「Diabetes Care」に発表された。
Fewer Americans Undergoing Lower Limb Amputation(米国整形外科足の外科学会 2013年7月10日)Statin use and lower extremity amputation risk in nonelderly diabetic patients(Journal of Vascular Surgery 2013年8月9日)
Alterations to Bone Mineral Composition as an Early Indication of Osteomyelitis in the Diabetic Foot(Diabetes Care 2013年8月6日)
[ Terahata ]
日本医療・健康情報研究所
フットケア情報ファイルの関連記事
- 京都大学発の新たな人工皮膚が承認 「糖尿病性潰瘍」に効果
- 糖尿病患者の痛風リスクがフェノフィブラートで半減 FIELD試験
- 糖尿病腎症による透析導入はやや減少 「健康日本21」中間評価
- 腎臓専門医への「紹介基準」を公表 日本糖尿病学会・日本腎臓学会
- PCSK9阻害薬の適正使用フローチャート 動脈硬化学会が見解を表明
- 糖尿病の人は「足の冷え」「しびれ」に注意 足の動脈硬化を改善
- 自分の足を知ろう 「足潰瘍」は合併症 足切断の5分の4は防げる
- ウォーキングで下半身を強くすると運動を続けやすい 「老化は足から」
- 水虫に対策するための8つのケア 糖尿病の人は夏こそ「フットケア」
- 次の診療で足を見てもらおう 「PAD」(末梢動脈性疾患)にご注意