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2013年09月02日
肝臓内グリコーゲン量を減らすと脂肪は効率的に燃焼 筑波大
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筑波大学の矢作直也准教授らの研究チームは、肝臓内にグリコーゲン量の減少を感知する仕組みがあり、その働きによって、絶食時のエネルギー源を肝臓のグリコーゲンから脂肪細胞の中性脂肪に切り替えていることを発見した。肝臓内グリコーゲン量と脂肪燃焼との関係がはじめて解明され、脂肪をより効率的に燃焼させるためには、肝臓内グリコーゲン量を減らすことが有効であることがあきらかになった。
この研究は、筑波大学医学医療系の矢作直也准教授、東京大学大学院医学系の泉田欣彦助教らによるもの。詳細は「Nature Communications」に掲載された。 肥満は、体内の脂肪細胞に中性脂肪が過剰に蓄えられた状態で、肥満のある人は糖尿病や高血圧、脂質異常症などを併発しやすいことが知られている。これらは動脈硬化の危険因子であり、その対策が求められている。 食事療法が有効な対策となるが、肥満の解消は容易ではない。肥満防止に向けた脂肪の分解・燃料のメカニズムの解明と、脂肪を効率良く燃焼する方法などの開発が求められている。

[ Terahata ]
日本医療・健康情報研究所
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