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2012年03月08日
糖尿病患者の脳卒中リスク 1年ごとに3%上昇
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糖尿病をもっている期間が長いほど、糖尿病合併症の危険性は高まる。早期からの血糖コントロールが重要だ。糖尿病にかかっている期間(罹病期間)が10年を超えると、虚血性脳卒中の危険性が3倍に上昇し、1年ごとでは3%上昇するという研究が米国で発表された。米国心臓学会(AHA)が発行する医学誌「Stroke」に掲載された。糖尿病は脳卒中の危険因子であることはよく知られているが、糖尿病と糖尿病を合併症を予防することが、脳卒中の危険を減らすことがあらためて示された。
罹病期間が長くなると脳卒中リスクは上昇する
研究の対象となったのは、米コロンビア大学などが行っている大規模研究「Northern Manhattan Study」に参加している、脳卒中の既往がない3,298人(平均年齢69歳)。開始時に糖尿病と診断されたのは716例(21.7%、平均罹病期間17.3年)だった。平均9年の追跡期間中に338人(13.1%)が新たに糖尿病を発症した。
糖尿病と診断されていた人のうち244人で脳卒中を発症し、登録時に糖尿病でなかった人に比べて2.5倍に上昇していた。また、新規に糖尿病と診断された症例を加えて、糖尿病と脳卒中が関連することが分かった。両者の罹病期間をふまえて計算したところ、いずれも1年間で3%ずつ虚血性脳卒中リスクが上昇していた。
さらに、糖尿病の罹病期間が長いほど、脳卒中のリスクが有意に上昇していることが分かった。糖尿病の罹病期間が5年未満の患者では70%、5〜10年の患者では80%、10年以上の患者では3倍に、それぞれ脳卒中のリスクが上昇していた。
「糖尿病が時間をかけて血管に障害をもたらす病気であることがあらためて示された。脳卒中の罹病率は全体としては低下している。しかし、脳卒中の原因となる糖尿病の発症が増えており、今後も油断はできない」とコロンビア大学医療センター(ニューヨーク市)のMitchell Elkind氏は話す。
虚血性脳卒中は、脳血管障害のひとつで、脳の血管が詰まりそこから先の細胞に血液が供給されなくなり起こる病気。糖尿病が脳卒中の危険因子として知られるが、罹病期間と発症との関連はよく分かっていなかった。
糖尿病を発症した時期と罹病期間によって、脳卒中の危険性は変わっていく。研究の開始時に糖尿病と診断された患者は、それ以前の4〜7年前に糖尿病を発症していた可能性がある。脳卒中を予防するめたに、糖尿病を早期発見し血糖コントロールを開始することが重要だ」とElkind氏は言う。
米国の糖尿病患者数は2,600万人で、半分以上は65歳より若い。糖尿病人口は2000〜50年の間で165%に膨れ上がると指摘されて降り、糖尿病の発症年齢が年々低下している。
「これまでは糖尿病は加齢にともない増えていく病気で、背景には不健康な生活習慣があると考えられていた。しかし、実際には肥満の増加に合わせて若い年代にも糖尿病は拡大していることがあきらかになった」とElkind氏は話す。
「糖尿病を発症する年齢が若くなるということは、糖尿病の罹病期間が長くなることを意味する。そうなると合併症を発症する危険性も高まる。糖尿病を早期発見し治療を開始し、脳卒中の予防を早くから推し進める必要性がますます高まっている」としている。
Long-time diabetics have increased risk of stroke(米国脳卒中学会 2012年3月1日)Duration of Diabetes and Risk of Ischemic Stroke: The Northern Manhattan Study
STROKE,March 1, 2012, doi: 10.1161, 111.641381
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日本医療・健康情報研究所
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