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2011年05月06日
食物繊維をとると死亡リスクが低下 穀類での摂取が効果的
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食物繊維の生理的機能は、生活習慣病との関連で注目されている。これまでの研究で、食物繊維を十分にとると血中コレステロール値や血圧値、血糖値が改善し、心臓疾患の発症や死亡、2型糖尿病などの危険性を減らすと報告されている。
今回発表されたのは、米国で行われた「米国立衛生研究所(NIH)・全米退職者協会(AARP) 食事と健康研究」の参加者(男性21万9123人、女性16万8999人)のデータを解析したもの。1995年と1996年の健康・栄養調査と全米死亡率統計(National Dealh lndex Plus)のデータをもとにしている。
食物繊維摂取量のもっとも多い男女2割(男性29.4g/日、女性25.8g/日)では、摂取量のもっとも低い群(男性12.6g/日、女性10.8g/日)に比べ、総死亡リスクが22%低いという結果になった。
心血管疾患、感染症、呼吸器疾患については、食物繊維の摂取量が多いと、男性は24%〜56%、女性は34%〜59%の死亡リスクの低下が見られた。また、男性では、がんの死亡のリスク低下が認められた。
ただし、今回の調査で死亡リスク低下との関連が示されたのは、男女ともに全粒粉など穀類のみで、果物などでは関連が認められなかった。
研究者らは「“米国人のための食事ガイドライン”では野菜・果物・全粒粉など、食物繊維を豊富に含む食品をとることを勧めている。1日にエネルギー量1000kcalに付き14gの食物繊維をとると良いとされている。今回の研究で、食物繊維をとると健康面への付加価値を期待できることが裏付けられた」と述べている。
Fiber intake associated with reduced risk of death(米国医師会 2011年2月14日)
Dietary Fiber Intake and Mortality in the NIH-AARP Diet and Health Study
Arch Intern Med. 2011 Feb 14
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