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2010年10月05日

自分の健康と病気がよく分かるポータルサイト 【奈良県】

 奈良県が4月に開設したサイト「自分の健康と病気がよく分かるポータルサイト」が“使いやすく、分かりやすい”と好評だ。
健診結果をチェックできるサイト 糖尿病・大腸がん対象
 奈良県は、1人ひとりに応じた健康・医療に関する情報提供を行うために、全国の都道府県にさきがけて同サイトを設置した。健診で異常が判明した人に、早期の受診、治療を促すのが狙い。

 当面は、2型糖尿病と、県内でがんのなかでも治療件数の多い大腸がんを対象に、情報を公開している。

 サイトでは健康診断の結果をもとに、自分の健康状態をチェックすることができる。「検査項目」「疑いのある病名」「臓器」「健康診断内容」の4分類から選び、糖尿病の場合は、血糖値、過去1〜2ヵ月の平均的な血糖値の状態を示す「HbA1c」、尿糖の数値を入力。

 病気が疑われる場合は、医療機関での受診を促す。メールアドレスを登録すれば利用できる。

 県が公開している「なら医療情報ネット」にもリンクしており、県内の病院・診療所の検索も可能。県地域医療連携課では「医療機関を受診する前に知りたいこと、気になること、知っておきたいことを理解できる内容にした」と説明している。

 県内で開催される健康・医療関連のイベントの一覧も公開。「地域で開催される医師や医療スタッフによる講演などに参加し、自分の健康状態に関心をもってほしい」としている。

 県によると、県内の糖尿病有病者か予備群の合計は約25万人で、40歳以上の3人に1人が予備群。一方で実際に治療を受けている患者数は約2万2000人だという。

 糖尿病は初期の段階では自覚症状が少ないので、適正な治療を受けずに放置していたり、治療を中断する患者も多いとみている。初診時には糖尿病合併症や動脈硬化症などが進行している患者も少なくない。

 県地域医療連携課では「早期から生活習慣病に関心をもち、健康診断を受診することが大切。ポータルサイトを参考に、症状が悪化する前に受診し、医療機関で医師や医療スタッフに相談して総合的に判断してもらいたい」と述べている。

 また、同県では「5大がん」(肺、胃、肝、大腸、乳)の中でも大腸がんの治療件数が多い。サイトで健診で異常が判明した人向けに検査結果が示す意味などを説明し、疑問や不安の解消に役立ててもらいたい考え。がん全般の基礎知識や治療法、患者同志で交流できる県内のがんサロンの情報なども調べられる。

奈良県 自分の健康と病気がよく分かるポータルサイト

[ Terahata ]
日本医療・健康情報研究所

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