ニュース
2009年04月03日
5000人対象の生活習慣病予防コホート研究 島根大
- キーワード
- 糖尿病予備群
島根大学は、メタボリックシンドロームや糖尿病などの生活習慣病にかかりやすくする要因をあきらかにし、住民参加により効果的な予防法を開発するためのプロジェクト「疾病予知 予防研究拠点」を開始する。
調査は、自治体、地域の医療機関、地域住民、NPO法人などと共同して、出雲市や雲南市などの約5000人を対象に、5年から10年以上かけて実施する。生活習慣や遺伝との因果関係をさぐる調査は各地で行われているが、プロジェクトでは近所付き合いや地域コミュニティの性質が個人に与える影響まで調査。遺伝的体質から地域社会における人間関係(ソーシャル・キャピタル)まで、さまざまな要因が生活習慣病の発症にどのような影響を与えるかを追跡して調べる。
健康に影響を与える可能性のある要因について、医学部のほか法学部や教育学部など人文社会科学系の研究者らも交え総合的に検討する点がユニーク。島根県下数ヵ所で健康診断を実施し、生活習慣病の発症、死亡、要介護認定、血液検査、飲酒・喫煙などの生活習慣病などの項目に加えて、地域社会を「町内会活動が盛んで、きずなが強い半面、規律も強い集団」「関係の希薄な集団」などのグループに分けて追跡する。
2008年より文部科学省特別教育研究経費と島根大学プロジェクト研究推進機構の支援を受け実施する。プロジェクトリーダーの並河 徹・島根大学医学部教授(病態病理学講座)は、「集団を一定期間追跡するコホート研究は、島根のように人口の出入りの少ない地域で適している」としている。
島根大学
[ Terahata ]
日本医療・健康情報研究所
糖尿病予備群の関連記事
- 日本人がどれだけ運動・身体活動をしているかを調査 若年・中年・女性は運動不足が多い
- 子供の頃から肥満対策が必要 学校で座りっぱなしの時間が減ると子供の肥満は改善 糖尿病を予防
- 「低カロリー甘味料」が過体重や肥満の人の体重管理を改善 糖尿病リスクも高めない 欧州肥満学会議が発表
- 「ヨーグルト」が糖尿病リスクを減らす ジャンクフードから置き換えると糖尿病リスクは低下
- 子供の肥満は成長してから糖尿病などのリスクに スマホのスクリーンタイムが長い子供は高リスク
- 若いときの強いストレスは年齢を重ねてから糖尿病や肥満のリスクを高める 軽い運動をするとリスクは減少
- 糖尿病の人に「糖質制限ダイエット」は良い? 植物性食品を取り入れると成功しやすいことが判明
- 中年期に肥満・メタボがあると認知症リスクが上昇 "隠れメタボ"の人も糖尿病リスクが高い 体重の3%減少を目標に
- 【世界糖尿病デー】2型糖尿病リスクは35歳から急激に上昇 運動は「万病の薬」 歩くことからはじめてみよう
- 糖質量からお店や商品が探せるアプリ「ドコカボ」〜開発者の赤坂さん夫妻に聞く[PR]