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2008年02月13日
【2008年度診療報酬改定】 非インスリン患者の血糖測定も適応
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- 血糖自己測定(SMBG)
第125回中央社会保険医療協議会(中医協)総会
厚生労働省は13日、血糖自己測定値に基づく指導をした場合は年1回限りで500点が加算できる案などを、2008年度の診療報酬改定を協議している中医協総会で提示した。4月から実施される。
厚生労働省は13日、血糖自己測定値に基づく指導をした場合は年1回限りで500点が加算できる案などを、2008年度の診療報酬改定を協議している中医協総会で提示した。4月から実施される。
生活習慣病管理料の普及に向けた取組
生活習慣病管理料は、医師が患者に対して、生活習慣に関する総合的な指導や治療管理を行ったときに算定される。食生活や運動だけでなく、生活習慣指導や、服薬についても含まれる。
2006年度の診療報酬改定で、院外処方の点数を引き下げたが、患者自己負担額が割高で「患者の負担増につながる」などの理由から利用が進んでいない。そこで今回の改定で点数をさらに下げ、広く普及させる考えだ。
現 行 | 改正案 | ||||||||||||||||||||||||||
【生活習慣病管理料】(1月につき)
1 処方せんを交付する場合
2 1以外の場合
| 【生活習慣病管理料】(1月につき)
1 処方せんを交付する場合
2 1以外の場合
|
生活習慣病管理料の普及に向けた取組みとして、インスリン療法を行っていない2型糖尿病患者に血糖自己測定に基づき指導を行った場合の加算を新設する。
- 中等度以上の糖尿病患者に対し、血糖自己測定値に基づく指導をした場合は年1回限りで500点が加算。
- 血糖自己測定の月100回、120回の加算を新たに設け、インスリン療法を長期続けている患者では、3カ月分をまとめて算定。
現 行 | 改正案 | ||||||||||||||||||||
【血糖自己測定器加算】(月1回に限る。)
| 【血糖自己測定器加算】(3月3回に限る。)
|
厚労省は基本的な考え方として、患者に対し「治療計画に基づいた治療管理が円滑に実施されることが重要であるが、患者の自己負担が高く、普及が進まない生活習慣病管理料について、点数を引き下げて普及・拡大を目指すとともに、一層の内容の充実を行う」と示している。
糖尿病の重症化予防に係る評価
糖尿病の重症化予防についての評価が新設される。特に「糖尿病足病変」は重点的に指導すれば発症を- 糖尿病合併症管理料 170点(月1回)(外来の評価)
糖尿病治療及び糖尿病足病変の診療に従事した経験を5年以上有する者 | |
糖尿病足病変の看護に従事した経験を5年以上有し、かつ、糖尿病足病変 に係る適切な研修を修了した者 |
厚労省は、糖尿病網膜症、糖尿病腎障害、糖尿病神経障害、糖尿病足病変、糖尿病大血管症などの重症な合併症の発症を予防することは重要な課題だとしている
http://www-bm.mhlw.go.jp/shingi/2008/02/s0213-4.html
診療報酬
公的医療保険を使って医師にかかったときの医療行為に支払われる公定価格のこと。内容ごとに細かく点数化されており、1点10円で計算される。治療や検査などの診療行為や調剤などに対し、患者は原則3割を負担し、患者が加入する医療保険が残りを病院などに支払う。
診療報酬は、厚生労働相の諮問機関である中央社会保険医療協議会の審議を経て、ほぼ2年に1度のペースで改定されている。
関連情報
糖尿病の医療費などについてわかりやすく解説している。
糖尿病の医療費・保険・制度
[ Terahata ]
日本医療・健康情報研究所
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