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2017年08月24日
脳卒中は暑い夏に増える 症状を知り早く対処することが大切
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気温の高い夏に脳卒中を発症する人が増える。
脳梗塞の発作が起きたら、できるだけ早く治療を行うことがその後の経過に大きく影響する。脳梗塞の典型的な症状を知っておき、一刻も早く対処できるようにしておくことが大切だ。
脳梗塞の発作が起きたら、できるだけ早く治療を行うことがその後の経過に大きく影響する。脳梗塞の典型的な症状を知っておき、一刻も早く対処できるようにしておくことが大切だ。
脳卒中は夏に多い
日本脳卒中協会は5月の「脳卒中週間」に合わせて、「脳卒中セミナー」を各地で開催している。脳卒中は、脳の血管がつまったり、破れたりして、その先の細胞に栄養が届かなくなって、細胞が死んでしまう疾患だ。
脳卒中は「脳血管障害」とも呼ばれ、血管が詰まるタイプ「脳梗塞」と血管が破れるタイプ「脳出血」「クモ膜下出血」に分けられる。このうち「脳梗塞」は、日本人で発症率が高い。
「脳卒中は冬に多い」と思われがちだが、脳梗塞に限ると、むしろ7~8月の夏に発生数が多くなっており注意が必要だ。
脱水による水分不足が脳梗塞の原因に
こまめな水分補給が重要
糖尿病の人は脳梗塞のリスクが2~4倍に上昇
日本では脳血管疾患(脳出血や脳梗塞など)の発症率が高く、患者数は117万9,000人。脳梗塞は突然起こり、命を奪うこともある恐ろしい病気で、命は助かっても麻痺などのために不自由な生活を強いられることがある。発症するとしばしば長期の入院が必要となる。
脳卒中の実態解明を目指して、福岡県久山町の全住民を対象に1961年に始まった久山町研究では、40歳以上の住民のほとんどすべてが毎年健康診断を受けている。
久山町研究では、糖尿病患者は、糖尿病でない人の2~4倍、脳梗塞を発症しやすいことが分かった。脳梗塞は動脈硬化のために血液が流れなくなって起こる病気であり、糖尿病はその動脈硬化の進行を早めてしまうからだ。
脳梗塞の発作を起こすと、多くの場合で片麻痺などの後遺症が残る。介護が必要となった原因疾患の第1位であり、寝たきりを含む重い介護の原因にもなる。
脳梗塞の発作が起きたら、できるだけ早く治療を
脳梗塞の主な原因は動脈硬化だ。動脈硬化が進行して、脳へ続く血管の壁にコレステロールなどの成分がたまり、プラークという膨らみができ、血管が狭くなる。
そのプラークが脳の血管の内部を塞いで血流を妨げたり、プラークの中に出血が生じたりすると、プラークが壊れて血栓が作られる。その血栓が脳まで流れて行き脳梗塞を起こす。
万が一、脳卒中を発症した場合でも、急性期治療は進歩しており、少しでも早く治療を受ければ救命や後遺症の低減を得られる。
米国脳卒中協会では、より簡潔に、3つの症状を取り上げた「FAST(ファスト)」という標語を試すことを勧めている。このうちひとつでも該当すれば脳卒中を疑い、すぐに救急車を呼ぶよう呼びかけている。
早めの対応が、命を守り、後遺症を減らす
脳卒中を予防するための10ヵ条
脳卒中になったら、どの病院へ行けば良いのでしょうか? 脳卒中の医療機関情報(日本脳卒中協会)
脳卒中治療ガイドライン(日本脳卒中学会)
[ Terahata ]
日本医療・健康情報研究所
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