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2014年04月04日
揚げ物は高カロリー 食べ過ぎると肥満遺伝子が2倍に増加

この研究は、米国のハーバード公衆衛生大学院、ブリガム アンド ウィメンズ病院、ハーバード大学医学部の研究者が合同で行ったものだ。
研究チームは、米国で行われている3件の大規模な前向き研究のデータを解析した。「看護師の健康に関する研究」(Nurses' Health Study)に参加した9,623人、「医療従事者追跡研究」(Health Professional's Follow-up Study)に参加した6,379人、「女性ゲノム健康研究」(Women's Genome Health Study)に参加した2万1,426人の遺伝子を調べた。
研究チームは、肥満と関連が深いとされる32の遺伝子変異を識別し、遺伝子による肥満危険度をスコア化した。このスコアが高い人ほど、肥満の遺伝的要因を強くもっていて、肥満になりやすいことが判明した。
さらに参加者に、外食の頻度や、週に揚げ物を食べる回数などの食事に関する質問や、体格指数(BMI)、運動の頻度など、生活習慣全般についてのアンケートに定期的に回答してもらった。
食事アンケートをもとに、参加者を揚げ物を食べる頻度で「週に1回」、「週に1~3回」、「週に4回以上」の3グループに分けた。揚げ物を食べる頻度が高いほど、BMIが上昇し肥満が増える傾向が示された。
揚げ物を週に4回以上食べている人では、週に1回だけの人に比べ、肥満と関連のある遺伝子変異が2倍以上みつかった。
「油で炒めた食品は高カロリーで、食べ過ぎると、BMI(体格指数)が上昇し、肥満になりやすいことは、従来から分かっていました。今回の研究では、揚げ物をよく食べる人では、肥満に関連する遺伝的な傾向が強まることが明らかになりました」と、ハーバード公衆衛生大学院のルー キー氏(栄養学)は話す。
そこで、塩基配列の変化による要因ではなく、細胞分裂を経て引き継がれる遺伝子機能の変化や仕組みについて解明する新しい研究「エピジェネティクス」が注目されている。
肥満やストレスなどの環境因子は関連遺伝子のDNAを変えることはないが、その転写活性を変えて、遺伝子の活性化や抑制遺伝子の不活性化を促し、疾病をもたらすことが解明されている。
近い将来に、遺伝子を検査することで、肥満や2型糖尿病になりやすさを予測することが可能になるかもしれない。
「肥満の遺伝素因をもつ人は、食事を見直し健康的に変えていくことで、遺伝的リスクを低減し、肥満を予防できるようになります」と、ハーバード公衆衛生大学院のフランク フー教授は話す。
油を多く使った料理は、フレンチポテトやフライドチキン、ドーナツなど、ファーストフードに多く含まれる。肥満の遺伝的因子をもつ人は、なるべくこれらの食品を食べないことが勧められるという。
研究チームは今後、揚げ物以外の、全粒粉、野菜、果物、ナッツ類といった健康的とされる食品と遺伝子変異との関連も調査する予定だという。
Risk of obesity from eating fried foods may depend on genetic makeup(ハーバード公衆衛生大学院 2014年3月18日)
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