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2014年04月04日
薬局でHbA1c値を測定し糖尿病を早期発見 自己採血が解禁へ
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- おすすめニュース 糖尿病の検査(HbA1c 他)

この4月1日より、薬局などでの自己採血検査が正式に認められることになった。具体的には3月31日に厚生労働省より臨床検査技師法に基づく告示の改正が公布され、自ら採取した検体について、診療の用に供さない生化学的検査を行う施設が新たなカテゴリーとして新設された。
これは、身近な薬局で簡易検査を行うことで、糖尿病の早期発見・治療につなげようというプロジェクト「糖尿病診断アクセス革命」の成果などを受けたもの。
これまで薬局等での自己採血検査は法的位置づけが不明確で、いわゆるグレーゾーンとして扱われてきた。これが解消されたことにより、地域の健康拠点として、薬局の取り組みに弾みが付くと期待されている。
厚労省調査によると、「糖尿病を強く疑われる/その可能性を否定できない人」の合計は2,050万人に上る。糖尿病対策は急務となっており、血液検査による早期発見と早期からの治療の開始は特に重要だ。
そこで「糖尿病診断アクセス革命」では、検査へのハードルの低い薬局やドラッグストアで簡易検査の機会を提供し、近隣医療機関と緊密に連携しながら、糖尿病の早期発見・早期治療へ繋げていく試みを行ってきた。
現在は東京都足立区の10ヵ所の薬局と、徳島県の10ヵ所の薬局で展開されている。店頭に小型検査機器を設置し、薬局の利用者が、指先の自己穿刺で糖尿病の判定基準となるHbA1c値を測定する。結果はその場ですぐに分かり、糖尿病が疑われる場合には、薬剤師が医療機関への受診を勧めるという仕組みだ。
HbA1cは血液中で酸素を運ぶ「ヘモグロビン」とブドウ糖が結合した物質で、過去1~2ヵ月の血糖コントロールの状態が分かる。HbA1c値が6.5%以上であると糖尿病であることが疑われ、6.0~6.4%であると医療機関での検査が勧められる。
これまでの約3年半の間に約3,000人(糖尿病治療中の人は対象外)が指先HbA1c自己検査を受け、3割近くが糖尿病またはその予備群の疑いで医療機関へ受診勧奨となった。44%の人は定期的な健康診断を受けておらず、「新たなスクリーニング検査の場」が生かされた。
同プロジェクトは筑波大学を中心に、東京都足立区では、NPO法人ADMS・足立区薬剤師会・足立区医師会、徳島県では徳島文理大学との共同研究として行われている。
矢作氏らは、内閣府の規制改革ホットラインに規制緩和を要請。今回の改定により、薬局での自己採血検査に関して、衛生検査所としての登録は不要となった。改定は4月1日付で適用される。医師法や薬事法との関係も整理したガイドラインも近く示される予定だ。
プロジェクト代表の矢作直也・筑波大准教授は、「糖尿病は初期には自覚症状に乏しいため、検査を受けなければ見つからず、重症化してから発見されることも少なくない。薬局での自己採血検査は今後、いっそう普及していくだろう」と述べている。
関連書籍「糖尿病診断アクセス革命」
矢作直也氏が2010年に発行した書籍「糖尿病診断アクセス革命」がインターネットで無料公開されている。プロジェクトの背景や狙いなどについて、さらに深く掘り下げて書かれている。
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