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2014年01月20日
フィリピンの糖尿病事情について インスリン・フォー・ライフ レポート
- キーワード
- 1型糖尿病
ロン氏の義母、タリーさんの祖母が逝去し、彼らは急きょオーストラリアへ戻らなければならなくなり、ヅマグエテ市へは行くことができませんでした。お二人には心からお悔やみ申し上げます。
フィリピンでの最終日である2013年10月15日水曜日、午前8時12分にマグニチュード7.2の地震がセブ市を襲いました。
滞在先のホテルはひどく揺れたが、我々はホテルから脱出することができ、誰も怪我をしませんでした。しかし、セブ市では約150人が亡くなり、多くの方が負傷しました。
建物は崩壊し、医療施設では多くが怪我人を受け入れ限界の状況にありました。
未だその余波は続いています。
我々はフィリピンにおいて、多くの未受診者に対し検査を行ったが、ほとんどが糖尿病に対する知識や教育が欠如しています。糖尿病療養に必要な物資は高価で、多くの患者さんがインスリンを買う余裕が全くありません。
但し、糖尿病に関する資料等についてはPDA、IDF糖尿病アトラス、全国保健省などから、入手可能かと思われます。
「スイートアラート」は、IDF会員としてセブでの“ライフ・フォー・チャイルドプログラム”への申し込みをしました。我々はヅマグエテのクラリタ・カディス医師に対しても同様の申し込みをするよう勧めるつもりです。
「スイートアラート」で計画されているプログラム
今後の「スイートアラート」による計画は次の通りです。
2013年11月
- 本プロジェクトに関わる医師による適切なインスリン配布のための会議。
- バランゲイの健康労働者へ糖尿病啓発のオリエンテーションの実施。
2014年2月:
- アヤラモールにおいて、スイートアラートの活動紹介と糖尿病療養に必要な医薬品の展示。
2014年5月:IFLと合同による
- 5月9日:バランゲイの糖尿病に関する展示会
- 5月12、13,14日:サマーキャンプ
- 5月16、17日:ヅマグエテ市訪問
- 5月17日、18日:ディポログ市訪問
フィリピンでは糖尿病に関し危機的状況にあります。
糖尿病療養に関する物資や資金、医療従事者や患者さんに対する教育が必要とされています。
IFL はできる限り多くの支援を行うと同時に、フィリピン政府は緊急にこの問題を取り組む必要があると考えます。
IDF のライフ・フォー・チャイルドプログラムやIFLオーストラリア&グローバルは、今後もフィリピンの糖尿病患者さんへの支援を続けていくつもりでいます。台湾や日本といった他の国々も、この次にIFLが訪問予定のベトナムに対しても支援をしていただくことが望まれます。
アーミ・ガルシア氏、そしてセブの「スイートアラート」のご婦人方に感謝いたします。
クラリタ・カディス医師と娘のロレーン・カディス氏、すべてのボランティアの方々、医者、看護師、ヅマグエテの医学生。
啓発日のために製品を寄付した製薬会社の代表者の方々、他
また、台湾のクリスティーン・シュウ氏と シュミ(シャロン)チェン氏にはフィリピン、ベトナムに同行していただきIFLの実情調査に協力して頂いたことと、シュウ氏とチェン氏の同行を許可していただいた、台湾糖尿病エデュケーター協会会長のネン・クーン・ユー博士へ深謝いたします。
IFLオーストラリア&グローバル、ならびにフィリピンへ同行してくださった方々を代表し、この報告書を提出します。
IFLオーストラリア&グローバル
ニール・ドネラン
翻訳協力者:浅野優子様
ご賛同いただき、御参加いただける方は、下記口座(郵便局)までお振込み頂きますようお願い申し上げます。
御協力頂きました方は、支援者としてこのホームページ上の「支援者名」のコーナーでお名前を発表させて頂きますが、本名での発表をご希望でない方は、振替用紙(郵便局)の通信欄にご希望のお名前をご記入ください。
振込口座(郵便局):
口座番号:00160−3−82542
加入者名:国際糖尿病支援基金口
※通信欄へ「フィリピンの糖尿病患者さん支援」とお書き頂きますようお願い致します。
関連サイト
国際糖尿病支援基金
インスリン・フォー・ライフ被災したフィリピンの糖尿病患者さんへのご支援をお願いします。
インスリン・フォー・ライフ(IFL)オーストラリア
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