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2013年11月07日
糖尿病患者の生活スタイルはすべての人に勧められる
糖尿病のある人と糖尿病のない人の生活習慣の改善に関するアドバイスには、違いがないという調査結果が発表された。糖尿病患者に勧められるアドバイスは、糖尿病のない人にとっても有益だ。
「がんと栄養摂取に関する欧州前向き研究」(EPIC)は、食事などの生活スタイルと、がんや糖尿病などの発症の関連を調べる目的で行われている。欧州の10ヵ国から、6,384人の糖尿病患者と25万8,911人の糖尿病と診断されていない人が参加した。 オランダのワーゲニンゲン大学などの研究チームは、糖尿病の人と糖尿病でない人の生活スタイルを比べ、どのようなリスク要因が死亡率の上昇につながっているかを調べた。この研究は、欧州糖尿病学会(EASD)が発行する医学誌「Diabetologia」に発表された。 チェック項目は、体格指数(BMI)、ウエスト周囲径、食生活、アルコール、身体活動、禁煙歴など300〜500項目に及んだ。研究で分かった主なことは、次の通り――
- 肥満のない人ほど死亡リスクは低下する。死亡リスク(ハザード比)は、体格指数(BMI)が22.7〜23.7の標準体重の人では、糖尿病のある人では0.78倍に、糖尿病のない人でも0.84倍にそれぞれ低下した。
- 糖尿病患者にとって有益な食品は、野菜、果物、ナッツ類、種子類、パスタ、鶏肉、食物油などである。これらをよく食べていた人では、死亡率が有意に低下した。野菜を食べていた糖尿病患者では、死亡リスクは0.74倍に低下したが、糖尿病のない人でも0.85倍にそれぞれ低下した。
- バターや動物油を摂取していた人では死亡リスクは上昇した。糖尿病患者では死亡リスクは1.05倍に上昇した。ケーキやクッキーなどのお菓子の食べ過ぎも、死亡リスクを高めることが分かった。
- アルコールの飲み過ぎは、糖尿病患者の有無に関わらず有害。アルコールを飲み過ぎていた人(エタノール換算で1日60g以上)では、糖尿病患者では死亡リスクは1.37倍に上昇したが、糖尿病のない人でも1.13倍に上昇した。
[ Terahata ]
日本医療・健康情報研究所
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