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2013年10月11日
運動に薬物療法と同程度の効果 「もっと運動を」と研究者

運動療法と薬物療法の効果を比べた研究が発表された。運動療法には、薬物療法に匹敵する効果があるという。「薬で治療をしている患者さんも、運動をしっかり続けるべきです」と研究者は指摘している。
運動には心臓病、脳卒中、糖尿病予防の効果がある
運動療法と薬物療法の効果を比較して検討した研究が、ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス、ハーバード大学医学部、スタンフォード大学医学部の研究者らによって、英国医師会雑誌「BMJ」に発表された。
「これまでに発表された研究の多くは、薬物療法が運動療法に対する優位に効果があることを示している。しかし、生活スタイルを改善がともなう運動療法の便益について、十分な検討はされてこなったのではないか」と、研究者は指摘している。
研究チームは、冠動脈疾患の二次予防や、脳卒中、心疾患のリハビリテーション、糖尿病の予防と死亡リスクの関連について、305件のランダム化対照試験から、33万9,274の被験者のデータを対象に検討した。
その結果、薬物療法と薬物療法の両方に、死亡リスクを減少する効果があることが分かったが、心臓病と糖尿病前症のある患者では、両者に差はなかった。
スタチン、β遮断薬、抗血小板薬などで治療を受けている心疾患の患者では、運動を行っていた患者では、そうでない患者に比べ、死亡率が低下したことが示された。
脳卒中の患者では、薬物療法は際立って効果的であることが示された。薬物療法のみを行っていた患者に比べ、運動療法が伴うと死亡率は大きく低下した。
糖尿病前症の患者では、ビグアナイド薬で薬物療法を行った患者で死亡率は低下したが、運動療法も効果的であることが示された。全体に運動療法には、薬物療法に匹敵する効果があることが明らかになった。

ウォーキングのような中強度の有酸素運動を30〜45分、週に3回以上行えば、ほとんどの患者で効果があらわれるという。
「運動を続けていれば、ストレス解消にも役立ちます。運動療法を安全に行うために、医師のアドバイスが必要なことはありますが、運動そのものは副作用はありませんし、費用もかかりません」(アーネット教授)。
[ Terahata ]
日本医療・健康情報研究所
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