ニュース
2013年07月26日
糖尿病の人は身体能力が衰えやすい 40歳を過ぎたらロコトレで対策
- キーワード
- 運動療法
体幹と下半身の筋力強化に効果的な運動
「ロコモティブシンドローム」とは、主に加齢による骨・関節・筋肉といった運動器の機能が衰えることにより、日常生活での自立度が低下した状態のことをいいう。例えば、足腰が弱くなり、立ったり歩いたりする移動が大変になってきた状態もロコモだ。

日本整形外科学会は、自分がロコモかどうかを知る方法「ロコチェック(ロコモーションチェック)」を公開している。ロコチェックは、以下の7項目のうち1つでも当てはまればロコモの可能性があるというものだ。
- 片脚立ちで靴下がはけない
- 家のなかでつまずいたり滑ったりする
- 階段を上るのに手すりが必要
- 15分くらい続けて歩けない
- 横断歩道を青信号で渡りきれない
- 2kg程度(500mlのペットボトル4本分)の荷物を持ち帰るのが困難
- 家のやや重い物を持つ仕事(掃除機の使用、布団の上げ下ろしなど)が困難
ロコトレの中心となるのは体幹筋を鍛えることのできる「片脚立ち」と「スクワット」。このうちスクワットは、“ゆっくり・じっくり行うスクワット”なので、体力に自信のない人でも効果的に行える。この運動によって、主に「大腿四頭筋」と「大殿筋」を鍛えられる。これらは体の中でも大きな筋肉であり、立つ・歩く・座るといった動作に必要な筋肉だ。
スクワット方法
- 足を肩幅より少し広く開いて立つ。つま先はかかとから30度ほど外向きに開く。
- 息を吐きながらおしりを下げ、吸いながらゆっくり元の姿勢に戻る。
- 膝は足の人差し指の方向に。かがむときは膝が足先より前に出ない(膝を90度以上曲げない)ようにする。
- 5〜6回続けて行う。これを1日3セット。
ベイカーIDI心臓・糖尿病研究所
Diabetes and risk of physical disability in adults: a systematic review and meta-analysis(ランセット 2013年7月24日)
[ Terahata ]
日本医療・健康情報研究所
運動療法の関連記事
- 運動と健康的な食事の組み合わせで効果は最大に 内臓脂肪が減り転倒も防止 女性にも運動が必要
- ウォーキングなどの運動で糖尿病リスクを減少 余暇時間の運動が寿命を4.5年延ばす 仕事の後は体を動かす習慣を
- ウォーキングなどの運動で糖尿病など19種類の疾患のリスクを減少 わずか5分の運動で認知症も予防
- ウォーキングなどの運動は糖尿病の人に良い 運動で食欲も抑えられる 認知症の予防にもつながる
- 糖尿病の人に「不規則な生活」はなぜNG? 体内時計が乱れるとインスリン作用が低下 どうすれば改善できる?
- ラジオ体操などにより要介護や認知症のリスクが低下 体操は取り組みやすく続けやすい
- [高血圧・肥満・喫煙・糖尿病]は日本人の寿命を縮める要因 4つがあると健康寿命が10年短縮
- 良い睡眠は糖尿病リスクを減らす 睡眠は「魔法の薬」 3つの方法で改善
- 座っている時間が糖尿病や肥満のリスクを上昇 わずか10分間の運動で血管が健康に 睡眠も改善
- 少し食べすぎただけで糖尿病? ストレスが糖尿病や肥満の原因に ウォーキングなどの運動でストレスを解消