ニュース

2013年06月07日

栄養士が教える食事療法のコツ 生活スタイルに合わせて改善



 適切な摂取エネルギー量や、食習慣や生活習慣を考えながら、患者1人ひとりに最適化した食事指導を行う管理栄養士は、健康的な食事の専門家といえる。米国栄養士会は、糖尿病の食事指導のポイントを公開している。
糖尿病は“長い旅” 続けることが肝心
 「食事療法は、2型糖尿病の治療の基本です。食事療法を実行することで、血糖コントロールは改善します。栄養士は、患者さんが何をいつ、どれだけ食べればよいかを理解する手助けをし、糖尿病の治療が良好に進められるよう、患者さんと共同作業をします」と、メリーランド大学医療センターの登録栄養士で、糖尿病療養指導士(CDE)の資格をもつアンジェラ ギンさんは話す。

 「インスリンの働きを考えながら食事をとることが、血糖コントロールに大きく影響しています。多くの糖尿病患者さんを指導した経験をもつ管理栄養士は、そのことをよく理解しています。米国では、糖尿病の治療を開始した患者さんの全てに、管理栄養士による指導が適用される制度はありませんが、理想的には全ての患者さんに栄養指導は必要でしょう」とギンさんは説明する。

 食事の摂取エネルギーの目標を設定し、必要な栄養素を過不足なくとり、食事のタイミングまで考えて調整することで、血糖コントロールは良くなり、体重増加も抑えられ、血圧値やコレステロール値も改善する。

 「米国にはさまざまな民族がいて、生活スタイルも多様です。食事を中心とした生活スタイルは、1人ひとり異なります。その人のスタイルを尊重しながら、血糖コントロールが不良であれば、小さいことから改善していくことを考えます。無理をして食事全体を変えようとしても長続きはしませんからね」。

 「糖尿病をもっていても、適切な治療を続けていれば、健康な人と同じように長生きできます。糖尿病の罹患期間は長期に及び、食事指導も1回で終わることなく、何度も繰り返されます。患者さんと長い旅をともにしているようなものです。栄養士などの医療スタッフを、糖尿病治療という旅のパートナーと考えてください」。

次は...米国栄養士会がアドバイスする食事療法のコツ

[ Terahata ]
日本医療・健康情報研究所

play_circle_filled 記事の二次利用について

このページの
TOPへ ▲