ニュース
2013年06月05日
1日5000歩のウォーキング 毎日続けて医療費を軽減
- キーワード
- 運動療法
1日5,000歩のウォーキングを毎日続ければ、医療保険の負担を軽減します――米国の1万2,000人以上を対象とした実証実験で、ウォーキングに医療費削減の効果があることが期待されている。
この研究は、ミシガン州の医療保険会社「ブルー ケア ネットワーク」の加入者1万2,102人を対象に行っている、ミシガン州立大学とスタンフォード大学の研究チームによる実証実験だ。 肥満超大国の米国では、肥満を原因とした生活習慣病が増えており、医療費の急増が深刻な社会問題になっている。いくつかの健康保険会社は、痩せるために何の努力もしていない肥満の被保険者に対し、健康保険料を値上げするというプログラムを採用している。今回の研究では、やり方次第では運動量の増加に貢献することがあきらかになった。 研究チームは、2型糖尿病や高血圧、脂質異常症の発症リスクの高い過体重や肥満の人を対象に、1日に5,000歩のウォーキングを毎日続ければ、医療保険を負担金を軽減するという条件で実証実験を開始した。 保険に加入している1万2,102人うち、6,548人がウォーキングプロジェクトに参加。参加者には、通信機能付き端末に接続できる歩数計を配布し、インターネットで記録を送信してもらった。 すると1年間に97%が1日5,000歩のウォーキングを実行し、44%(2,885人)はウォーキングの歩数を1日7,500歩に増やした。1日に5,000歩のウォーキングは、距離に換算すると約4,000メートルに相当する。 ウォーキングは全身を使う有酸素運動で、特別な道具もいらず基本的にはどこでも行える。ウォーキングには、▽脂肪を燃焼させて体重を減らす、▽下肢の筋力低下を防ぐ、▽心肺機能を高める、▽ストレスを解消する、▽骨を強くするなどの、さまざまな効果がある。中高年に特に勧められる運動のひとつだ。 実証研究は現在も継続中だが、ウォーキングを続けている人の3分の2は、プログラムについて「運動の意欲を引き出してくれる」と好意的に評価しているという。目標を遂行すると医療保険の自己負担額が20%免除するという条件が付いており、医療費の削減効果はこれを上回る見込みだという。 米国疾病管理センターによると、肥満が関連する疾患の医療費は年間約14兆円(1400億ドル)に上る。ウォーキングなどの運動を行うことで、医療費のかなりの額を節減できると考えられている。 「参加者数は当初の予想を上回り、ウォーキングの継続率も高い比率で推移しています。ウォーキングのメリットを目に見えるかたちで提示することが、参加者のやる気を引き出し、継続率も高いことが示されました」と、研究者は述べている。 5,000 steps a day to avoid higher health insurance costs? When money talks, people walk(ミシガン州立大学 2013年5月8日)
[ Terahata ]
日本医療・健康情報研究所
運動療法の関連記事
- ウォーキングはペースを速めるほど効果が大きい
- 健康効果を得るのに1日1万歩は必要ない
- 1日7000歩のウォーキングが糖尿病・がん・認知症などのリスクを大幅減少 完璧じゃなくて良い理由
- わずか10分間のウォーキングで糖尿病リスクが減少 どの年齢の人も運動をはじめると寿命を延ばせる
- 暑い夏の運動は涼しい夕方以降に ウォーキングが糖尿病や肥満を改善 週末1日だけの運動も効果は高い
- 【運動が糖尿病リスクを減少】毎日のウォーキングが肥満やがんのリスクも低下 早歩きがおすすめ
- ヨガなどの「マインドフルネス」が糖尿病の人の血糖管理を改善 ヨガは暑い夏にも涼しい部屋でできる
- 健康的な「食事」と「運動」の組み合せが糖尿病リスクを劇的に減らす 糖尿病の遺伝のある人も予防効果が
- 【簡単にできる筋トレ】 筋肉をつけると糖尿病リスクが減少 糖尿病の遺伝リスクのある人にも効果が
- 糖尿病の人の脳の老化は防げる 中年期から運動に取り組むと認知症予防につながる

医療・健康情報グループ検索