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2012年04月02日
日常診療でのHbA1c国際標準化 いよいよ4月1日から
- キーワード
- 糖尿病の検査(HbA1c 他)
4月1日から一般健診を含む日常臨床でHbA1c値の国際標準化が実行され、NGSP値が導入された(関連記事1、関連記事2)。NGSP値は、これまで日常診療で使われてきたJDS値に0.4%を足した値。症状に変化がなくてもHbA1c値が高くなるため、日本糖尿病学会は混乱しないよう注意を呼びかけている。
表記変更を周知するポスター
監修:日本糖尿病対策推進会議
HbA1c国際標準化 よくあるご質問と回答
HbA1c国際標準化のメリットは?
- NGSP値を用いることにより、国際的な研究・治験が支障なく行われ、新薬や新しい治療法の日本への導入が円滑に進められるようになる。
HbA1c値を見るときどんなことに注意すればよいのか?
- 大切なことは、HbA1c値がJDS値なのかNGSP値なのか、ということである。病院などでは、2012年3月31日までに報告された結果はJDS値、4月1日以降の結果はNGSP値が主に使われる。
- NGSP値に移行後は診断基準や治療目標の値も約0.4%高値にシフトしていることを理解してもらう必要がある。
- HbA1c値がJDS値かNGSP値かについて判断に迷った時は、必ずその検査を受けた病院や健診機関に確認してほしい。
糖尿病の治療をして、受診毎にHbA1cを測っている場合、4月1日以降の値と3月31日以前の値を比較するにはどうすればよいのか?
- 通院中の病院の医師に相談するのが一番安全。
- JDS値に0.4%を加えてNGSP値に換算することで比較できるが、比較を間違えると糖尿病の状態を実際以上に悪く、あるいは逆に実際以上に良く判断することになり、自己判断で薬の量や飲み方を変えたりすると大変危険である。
- 必ず医師と相談の上、ご自身の糖尿病の状態を正しく理解してほしい。
JDS値で報告された過去の検査データや特定健診のデータを、病院などでもらうNGSP値の検査データと比較する場合はどうすればよいのか?
- 糖尿病の治療を受けている方は必ず医師と相談の上で比較してほしい。
- 糖尿病予備軍あるいは境界型といわれている方は、通院している場合は医師に相談を。通院しておらず薬も使っていない場合は、JDS値+0.4%でNGSP値に換算して比較できるが、この機会にぜひ一度医療機関を受診してみてほしい。
約0.4%の差がどのような問題となるのか?
- HbA1cが5%台後半から7%台前半の場合で、JDS値とNGSP値とでは診断の結果や治療方針に違いが出てくる可能性がある。
- まず、JDS値なのかNGSP値なのかを確認してもらう必要がある。また、一般診療では当面NGSP値とJDS値との併記を行い、リーフレットなどでも注意を促す。
- 検査センターなどについては、既に対応準備がなされつつある。検査機器メーカー・試薬メーカーにも変更の体制をとってもらっているので、メーカーを通じて検査センター・病院にも周知してもらうようお願いをしている。
HbA1cの表記に基づく区別はどうなるのか?
- できるだけ早期に「HbA1c(NGSP)」や「HbA1c(JDS)」が使用可能になるようご検討をお願いしたい。
- JDS値とNGSP値が明瞭かつ簡便に区別できることが望ましい。
NGSP 値は「HbA1c(NGSP)」。
JDS 値は「HbA1c(JDS)」。
表示・印字に5 文字以内の制限があるときは、NGSP値は「A1C」、JDS 値は「HbA1c」。
検査項目名の表現は、誤解を避けるために、「HbA1c」という表現を可能な限り用いる。
文字数制限が8文字の場合の表現例:HbA1c(J)、HbA1c(N)。
文字数制限が10文字の場合の表現例:HbA1c/JDS、HbA1c/NGSP。
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[ Terahata ]
日本医療・健康情報研究所
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