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2010年10月01日
睡眠と糖尿病:気になる睡眠不足が引き起こすリスク

睡眠に関する最近の研究で、睡眠不足が2型糖尿病や高血圧など、さまざまな病気の危険性を高めることが科学的に分かってきた。睡眠には個人差があるが、睡眠時間が長すぎても、短すぎても良くないという。
睡眠時間についての国際調査によると、日本人の睡眠時間の平均は7.8時間。世界的にみてかなり短い。一方で、睡眠になんらかの問題を抱えている人は3人に1人に上る。
睡眠時間は長すぎても短すぎても良くない
睡眠に関する研究は増えており、適切な睡眠は個人差が大きいことが分かってきた。ただし、睡眠時間は短すぎても長すぎても良くないという。成人の睡眠時間について、推奨されているのは1日7〜8時間程度。
日本睡眠学会に聞く!睡眠に関するQ&A
- Q 眠れないときはどうしたら良いですか?
- Q 睡眠不足が引き起こす病気・リスクは何ですか?
- Q 睡眠障害と睡眠不足の違いは何ですか?
- Q 適性な睡眠時間はどのくらいでしょうか?
- Q 他の病気から不眠になるって本当ですか?
- Q 「眠れない」とはどのような状況のことですか?
- Q 日本人の睡眠時間は世界で見るとどのくらいですか?
- Q 「寝だめ」は出来ますか?
- Q 日本国内で睡眠不足が引き起こす経済損失はどのくらいですか?
- Q 寝酒はダメですか?
- Q どうしても眠れないときには、どこに相談すれば良いですか?
- Q お医者さんでは、どのような治療が行われるのですか?
- Q 三交代勤務や夜勤が続くときに気を付けたほうが良いことは何ですか?
- Q 眠れないときには、市販の睡眠薬を飲めば良いですか?
- Q 睡眠薬の副作用はありますか?
(内閣府ホームページ)
睡眠に関する悩みは多い 睡眠アンケート調査
不眠で悩む人は、糖尿病の人では実際にどれくらいいるのだろうか?
糖尿病ネットワークが実施した調査では、睡眠について悩む糖尿病患者さんは少なくないという結果になった。「眠れない」など睡眠に関する相談を受けたことのある医療スタッフは71%。一方で、睡眠について「悩んでいるが相談したことはない」という患者さんも20%に上った。
糖尿病ネットワーク調査(糖尿病患者さん)

「良く眠れる」と感じている人ほど血糖コントロールも良い
糖尿病患者さんは睡眠で悩んでいても、なかなか相談できないでいる
2008年8月実施。ネットワークアンケートは3ヵ月ごとにインターネットで実施。詳しくは下記をご覧ください。
ネットワークアンケート(糖尿病情報BOX&Net.)

「良く眠れる」と感じている人ほど血糖コントロールも良い

糖尿病患者さんは睡眠で悩んでいても、なかなか相談できないでいる
ネットワークアンケート(糖尿病情報BOX&Net.)
睡眠には個人差がある
睡眠研究は進歩しており、睡眠や食事などの周期をつかさどる「体内時計」に関する研究論文が増えている。ヒトの体にそなわる体内時計は複雑で、個人差が大きく、年齢とともに変化す[ Terahata ]
日本医療・健康情報研究所
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