ニュース
2010年07月13日
暑さが熱中症などの危険性をもたらす インスリン製剤の扱いにも配慮

「研究対象となった多くの患者で、夏期の血糖コントロールは最適ではなく、そのため脱水症をおこす危険性が高いことが分かった」としている。
これまでの研究でも、気温の高い環境で暮らす糖尿病患者では、熱中症による医療機関の受診や入院が増える傾向があると報告されてい
この研究は、米国海洋大気庁(NOAA)と米国立測候所(NWS)の協力により行われたもので、6月に米サンディエゴで開催された米国内分泌学会(ENDO)年次集会で発表され
「暑さ指数を考慮すると、熱中症は気温が約27〜32度あると、罹患するおそれが出てくる」とNassar氏は言う。湿度が高いと汗が蒸発せず体温が下がりにくくなるので、高温の危険性はさらに増す。
高温になると、糖尿病の医薬品やサプライ(供給品)もダメージを受ける。インスリン製剤は蛋白質なので熱による変性が起こりやすい。通常の室温で保管すれば大丈夫だが、直射日光に当てたり車の中に放置すると高温になることがあるので注意が必要だ。
経口薬によっては、インスリン製剤と同様に、高温になると効能を失うおそれがあるという。医薬品の添付文書には、保管のための適切な温度についての情報も含まれてい
調査では、患者の73%は高温とインスリン製剤の扱いについて説明を受けていたが、糖尿病の経口治療薬については39%、血糖測定器については41%、測定チップについては38%と、それぞれ暑さの影響について知っている割合は低かった。
糖尿病の医薬品や血糖測定器などが暑さに弱いことを知っていても、そのことを気にするあまり、暑い環境下では自宅に置いたままにするという患者も37%に上った。
「血糖測定器を持ち歩かないと、自宅から離れたときに血糖測定をできないなど、別の面での危険がともなう」とNassar氏は述べている。「糖尿病の患者者はますます増えており、気温の高い環境で暮らす人も多い。暑い気候での糖尿病の管理に着目した対策や指導が必要かもしれない」としている。
Many People with Diabetes Do Not Know or Heed Dangers of Hot Weather(米国内分泌学会、2010年6月22日)
医薬品/インスリンの関連記事
- 世界初の週1回投与の持効型溶解インスリン製剤 注射回数を減らし糖尿病患者の負担を軽減
- インスリン注射の「飲み薬化」を目指すプロジェクトが進行中!ファルストマと慶応大学の共同研究による挑戦[PR]
- 水を飲むと糖尿病や肥満が改善 水を飲む習慣は健康的 高カロリーの飲みものを水に置き換え
- 【1型糖尿病の最新情報】幹細胞由来の膵島細胞を移植する治療法の開発 危険な低血糖を防ぐ新しい方法も
- 糖尿病の治療薬であるGLP-1受容体作動薬が腎臓病のリスクを大幅に低下 認知症も減少
- JADEC(日本糖尿病協会)の活動 「さかえ」がWebページで閲覧できるなど「最新のお知らせ」からご紹介
- 【世界糖尿病デー】インスリン治療を続けて50年以上 受賞者を発表 丸の内では啓発イベントも
- 【インフルエンザ流行に備えて】糖尿病の人は予防のために「ワクチン接種」を受けることを推奨
- 糖尿病治療薬のメトホルミンが新型コロナの後遺症リスクを軽減 発症や死亡のリスクが21%減少
- 【1型糖尿病の最新情報】iPS細胞から作った膵島細胞を移植 日本でも治験を開始 海外には成功例も