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2010年07月13日
新交通システムを利用すると歩数が増える 米研究
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- 運動療法

新交通システムは、従来の交通体系をカバーする交通システムとして位置づけられており、自動化による運行の効率化がはかられ、設備の建設・管理費も安く抑えられるのが特徴。二酸化炭素の排出量がより少なく、環境への負荷を減らせることから注目されているが、保健指導や健康増進においても恩恵が得られるという。
研究者らは、数百万人の生活に身近に関わる社会環境を改善し公共交通システムを普及すると、身体活動(ウォーキング)が増え、体重コントロールの改善や肥満対策になるとしている。
「毎日の通勤に固定されたレールを走る交通システムを使うことで、利用者は歩く機会を増やすことができる。結果として、健康増進や減量などの有益な効果をもたらす。交通機関などの環境整備がはたす役割は大きく、今後の政策を議論する上で意味のあるものとなるはずだ」と、米Drexel大学(ペンシルベニア州)のRobert Stokes氏は述べている。
研究では、ノースカロライナ州シャーロットで設置が進められていたLRTシステムの完成前および完成後に、住民500人を対象に調査を実施した。身体活動量、BMI(体格指数)の変化、地域の環境に対する理解、LRTができる前後の公共交通機関の利用状況などについて調査した。
その結果、12〜18ヵ月の期間中に、通勤にLRTを利用した人では、BMIが平均1.18(㎏/㎡)も減小していた。身長165センチの人では体重が約3キロ減った計算になる。また、LRTを利用した人では、利用しない人に比べて肥満になる比率が81%低かった。
米国では現在、主要都市圏で32のLRTシステムが運行され、年間の利用者は2億人以上だという。「公共交通機関の利便性や利用性の高さと、身体活動量の増減に関連があることを認めた報告は、他にも発表されている。交通に関わる政策立案者は自治体や公共機関と協力して、安全で魅力的な交通環境をつくっていく必要がある」と、Stokes氏は指摘する。
この研究は、米国立環境衛生科学研究所(NIEHS)の資金提供を受け、ペンシルバニア大学、ドレクセル大学、および米国のシンクタンクであるランド研究所の研究者らにより行われたもので、米医学誌「American Journal of Preventive Medicine(予防医学)」8月号に発表され
Public Transit Systems Contribute to Weight Loss and Improved Health
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