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2009年11月19日
テレビゲームだけでも適度な運動に 歩行と同等の運動強度
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運動や身体活動が体にもたらす変化をみるために、マスクを装着して呼気の酸素や二酸化炭素の量を調べる手法が用いられることが多いが、この研究では「メタボリック・チャンバー(ヒューマン・カロリメーター)」という設備を使用し運動によるエネルギー消費を計測した。容積が1万5000リットルから2万リットルの部屋を密閉し、室内の酸素や二酸化炭素量を測定することでエネルギー消費量を評価するというもの。設備には机やベッド、トイレなども設置してあり、家庭に近いリラックスした環境で長時間にわたり測定することができる。
その結果、WiiスポーツやWiiフィットに含まれるゲームやトレーニングプログラムのうち、3分の1は3メッツ以上の運動強度であることが判明したという。メッツは運動や身体活動の強さを表す単位で、安静時(座って楽にしている状態)を1メッツとして、軽めのウォーキングなどの運動や生活活動を3メッツ、速歩や自転車、水中運動などは4メッツとしている。
調査を統括した独立行政法人国立健康・栄養研究所(NIHN)の健康増進プログラム運動ガイドラインプロジェクトリーダーを務める宮地元彦氏は、調査結果が運動をテーマにしたテレビゲームが健康にもたらす効果を実証するものではないとしながらも、「これらのゲームによる消費エネルギーは、肥満や心臓病、2型糖尿病などの代謝疾患の予防・改善を期待するのに
米国や日本で肥満や過体重は増えている。米国立衛生研究所(NIH)によると米国の成人の3分の1が肥満、3分の1が過体重で、日本でも「中年男性の肥満や過体重は20年前は20%程度だったが、現在では30%に増えた」と宮地氏は話す。
今回の研究成果は日本人と米国人、若者と年配者にも当てはまるという。自身でもWiiスポーツを楽しんでいるという宮地氏は、ソファーに座ったまま遊ぶテレビゲームよりも、体を動かす要素を取り入れたゲームをもっと増やした方が良いと指摘してい
たとえば、普通歩行(3メッツ)を1時間行った場合は「3メッツ×1時間=3エクササイズ(メッツ・時)」となる。3メッツ以上の運動や身体活動を週に合計23エクササイズ以上行うことが勧められている。

普通歩行(20分)、自転車エルゴメーターを軽くこぐ(20分)、掃除(17分)、水泳(10分)といったように運動や生活活動をメニューで示し、「メッツ」(運動強度)と「エクササイズ」(メッツ・時)という単位で表した。これらを組み合わせ、1週間の合計が「23エクササイズ以上」にするのが目標となる。
たとえば、1週間の運動メニューとして、バスを使わず駅から自宅まで徒歩(片道20分×5日=10)、昼休みの散歩(20分×3日=3)、水泳(40分×2日=8)、日曜日に子どもと遊ぶ(30分=2)という組合せであると、1週間の合計は23エクササイズになる。
Playing active video games can equal moderate-intensity exercise(米国心臓病協会)
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