ニュース
2008年04月14日
ウォーキングに適したコースが全国に増えている
- キーワード
- 運動療法
糖尿病の運動療法として、いつでもどこでも取り組めるウォーキングが勧められることが多い。しかし、ウォーキングは単調になりがちで、飽きてしまうという人も少なくない。ウォーキングを楽しく続けらるための工夫が、日本各地で進められている。
ウォーキングは「1日1万歩が目標」と言われることが多いが、歩数を1,000歩増やすだけでも効果はある。無理して一時的に歩数を増やすよりも続けることが肝要だ。 人によってライフスタイルは異なるので、歩くパターンもさまざまだ。歩数が平日に多い人、休日に多い人、いつも平均的な人、日により変動の多い人など、いろいろある。 まず1週間に日常でどれだけ歩いているかを歩数計で記録し、1日にあと1,000歩、時間にして10分〜15分増やすことから始めれば、歩くのは苦でなくなる。風景を楽しみながらからだを動かすぐらいの余裕があった方がウォーキングを続けやすい。
各地でウォーキングコースが増加
|
運動の強度
運動をするときは、ある程度の強度のある運動でないと効果を得にくいが、無理をするのも良くない。体感としては「楽である」(話をしながら続けられる感じ)、「ややきつい」(まだきつい感じではなく、風景を楽しむ余裕がある)を目安にすると効果的。「きつい」と感じるときは運動が強すぎる。 自分に合った運動強度を知っておくことが大切 糖尿病の人では、最大酸素摂取量の50%前後の運動が勧められている。運動時の心拍数で、その程度を知ることができる。 運動時の心拍数が 50歳未満の人では 1分間100〜120拍以内 50歳以降の人では 1分間100拍以内 運動強度を徐々に上げたいという人は、目標心拍数を簡単に知る方法がある。 目標心拍数=(最大心拍数−安静時心拍数)×0.5+安静時心拍数 例えば、45歳の人が最大心拍数50%の運動をするときに、最大心拍数が160で、安静時心拍数が70である場合は、(160−70)×0.5+70=115が目標心拍数となる。 |
104のウオーキングコースを紹介 千葉県
千葉県は47市町村の104のウォーキングコースを「ふさのくに歩いて健康マップ」をまとめ公表した。県民が日常生活に気軽に運動を取り入れられるよう、1万歩で歩けるコースを集めてある。
マップには、コースの全区間の歩行数、距離、時間、目印区間の歩行数、距離、時間を表示してある。県食生活改善協議会が県から委託を受け、ボランティアの食生活改善推進員が実際に歩いて作成した。県のホームページで公開しているほか、保健所や市町村の講習会などで配布する世界遺産のある町のウォーキング 奈良市
奈良市は昨年、体重、BMI(肥満指数)の計算方法、目標となる適正体重などを書き込める「健康ウォーキング手帳」を制作し配布した。ウォーキングの前後に行うストレッチや、正しいフォーム、メディカルチェックや注意事項についても解説してある。
今年は毎月、市民の参加によるウォーキング「20日ならウォーク」を各所で実施する。世界遺産のある観光都市ならでは立地をいかし、ストレッチやウォーキングを交えながら名所めぐりもできる。
「奈良らしい古墳寺社めぐり西大寺コース」「健脚春日原生林コース」「大安寺のんびり岩井川沿いコース」などの内容。ボランティアの観光ガイドによる解説も聞ける。奈良市在住の人が対象。
伝統芸能を体操にアレンジ 徳島県
徳島県は「糖尿病死亡率14年連続ワーストワン」という不名誉な記録を更新しており、さまざまな組織・団体が協力し糖尿病対策を進めている。その一環として、徳島の伝統芸能である阿波踊りを、子供から高齢者まで楽しみながら取り組めるようアレンジした「阿波踊り体操」を考案し、全国に広がってい・ 天王寺区 健康ウォーキングマップ(大阪市)
・ 伊勢市 知ってる? ウォーキング(三重県)
・ 県民ウォーキングガイド(広島県)
[ Terahata ]
日本医療・健康情報研究所
運動療法の関連記事
- ウォーキングはペースを速めるほど効果が大きい
- 健康効果を得るのに1日1万歩は必要ない
- 1日7000歩のウォーキングが糖尿病・がん・認知症などのリスクを大幅減少 完璧じゃなくて良い理由
- わずか10分間のウォーキングで糖尿病リスクが減少 どの年齢の人も運動をはじめると寿命を延ばせる
- 暑い夏の運動は涼しい夕方以降に ウォーキングが糖尿病や肥満を改善 週末1日だけの運動も効果は高い
- 【運動が糖尿病リスクを減少】毎日のウォーキングが肥満やがんのリスクも低下 早歩きがおすすめ
- ヨガなどの「マインドフルネス」が糖尿病の人の血糖管理を改善 ヨガは暑い夏にも涼しい部屋でできる
- 健康的な「食事」と「運動」の組み合せが糖尿病リスクを劇的に減らす 糖尿病の遺伝のある人も予防効果が
- 【簡単にできる筋トレ】 筋肉をつけると糖尿病リスクが減少 糖尿病の遺伝リスクのある人にも効果が
- 糖尿病の人の脳の老化は防げる 中年期から運動に取り組むと認知症予防につながる

医療・健康情報グループ検索