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2023年12月06日
ヨーグルトや発酵食品を食べるとストレス軽減に メンタルヘルス改善に有用 糖尿病リスクも減少
乳酸菌の含まれるヨーグルトや発酵食品を食べる習慣は、うつ病や不安症などの予防に役立ち、メンタルヘルスを改善する可能性があるという研究が発表された。
そうした食品を食べることで、ストレスが軽減され、気分障害などに好ましい影響があらわれるとしている。うつ病などの新たな治療法の開発につながる発見としている。
ヨーグルトなどを食べる習慣が、糖尿病リスクを低下するという研究も発表されている。
とくに、ポテトチップスやドーナツ、スナック菓子などの、糖質や脂肪の多い高カロリーの食品を食べるのをやめて、代わりに無糖のヨーグルトを食べるようにすると、糖尿病リスクの低下を期待できるという。
ヨーグルトや発酵食品を食べるとストレスが軽減
乳酸菌の含まれるヨーグルトや発酵食品を食べる習慣は、ストレスを軽減し、うつ病や不安症などの予防や改善に役立つ可能性があると、米バージニア大学医学部が発表した。 人の体内にはさまざまな細菌が生息しており、その数はおよそ1,000種類、100兆個以上と言われている。体内で共存している常在菌のなかには、健康を守る役目をしているものがある。 ヨーグルトや発酵食品に含まれる乳酸菌であるラクトバチルス属などは、食物の分解を促したり、タンパク質やカルシウムなどの大切な栄養素の吸収を高め、糖から乳酸を作り腸の働きを高める働きをする善玉菌として注目されている。 研究グループは今回、ラクトバチルス属が体のストレス管理に役立ち、うつ病や不安症などのメンタル不調を改善することを発見した。腸内の善玉菌がメンタルヘルスケアに役立つ可能性
腸内に棲んでいる細菌は、菌種ごとに塊となって棲息しており、その状態がお花畑のようにみえることから「腸内フローラ(腸内細菌叢)」と呼ばれている。 「健康的な食事により、腸内細菌叢を健康にすることが、病気と闘い、心身の健康を改善するのに有用である可能性があります」と、同大学で炎症や自己免疫疾患などの研究をしているアルバン ゴルチエ氏は言う。 「今回の研究では、腸内に棲息する乳酸菌は、免疫システムの調整や、メンタルヘルスケアに役立つことが示されました」としている。腸内細菌のバランスを良くすることが心身の健康につながる
ジャンクフードをヨーグルトに置き換えると糖尿病リスクが低下
ヨーグルトを食べる習慣が、糖尿病リスクを低下するという研究も発表されている。
英ケンブリッジ大学の研究では、ヨーグルトを食べる習慣のある人は、2型糖尿病のリスクが最大で28%低いことが示されている。ヨーグルトが、糖代謝を改善している可能性があるとしている。
研究グループは、英国に在住する3,502人の成人を11年追跡した研究のデータを解析した。その結果、ヨーグルトを食べている人は、2型糖尿病の発症リスクが低いことが分かった。
とくに、ポテトチップスやドーナツ、スナック菓子などの、糖質や脂肪の多い高カロリーの食品を食べるのをやめて、代わりに無糖のヨーグルトを食べるようにすると、糖尿病リスクの低下を期待できるという。
「牛乳・チーズ・ヨーグルトなどの乳製品には、良質なタンパク質、脂肪、カルシウム、マグネシウムなどのミネラル、ビタミンなどが含まれています」と、同大学医学研究会議(MRC)疫学ユニットのニタ フォロウヒ氏は指摘している。
「ヨーグルトなどの発酵食品は、腸内の善玉菌を増やして悪玉菌を減らし、腸内環境を改善する、プロバイオティクスの効果も期待できます」としている。
Lactobacillus from the Altered Schaedler Flora maintain IFNγ homeostasis to promote behavioral stress resilience (Brain, Behavior, and Immunity 2024年1月)
Study shows yogurt consumption reduces the risk of type 2 diabetes (Diabetologia 2014年2月5日)
Dietary dairy product intake and incident type 2 diabetes: a prospective study using dietary data from a 7-day food diary (Diabetologia 2014年2月8日)
Yogurt and Diabetes: Overview of Recent Observational Studies (Journal of Nutrition 2017年7月)
[ Terahata ]
日本医療・健康情報研究所
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