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2022年03月11日
【世界腎臓デー】糖尿病をもつ人の半分に腎臓病の危機が 腎臓を守るための「5つの法則」
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- 医薬品/インスリン 糖尿病の検査(HbA1c 他) 糖尿病合併症
3月10日は「世界腎臓デー(World Kidney Day)」だった。世界の成人の10人に1人にあたる8億5,000万人が腎臓病とともに生きている。
腎臓病は早期の段階では治療で回復できるが、腎臓が壊れて機能があるレベルまで悪くなってしまうと、正常に戻すのは難しくなる。
腎臓病を防ぐためになによりも大切なのは、血圧値・血糖値・コレステロール値を良好にコントロールすること。腎臓病を予防・改善するための「5つの法則」が公開されている。
腎臓病を早期発見して治療すれば腎臓を守れる
「世界腎臓デー(World Kidney Day)」は、腎臓病の早期発見と治療の重要性を啓発する国際的な取り組みとして、2006年より国際腎臓学会(ISN)などにより開始された。毎年3月の第2木曜日に実施され、世界各地でイベントが開催されている。 「世界腎臓デー」は、腎臓病の予防・治療、症状管理を改善し、患者の意識を高め、社会参加を促すために実施されている。世界腎臓デー運営委員会は、2022年のテーマを「すべての人に腎臓病の健康を」と定めた。
知識のギャップをなくして、より良い腎臓病のケアを
腎臓病の検査を毎年受け、早期発見することが大切
腎臓病は早期に発見し治療することで予防・改善が可能だ。世界腎臓デーに「糖尿病や高血圧など、腎臓病のリスクの高い人は、食事や運動などの生活スタイルを見直して、適切な治療を受け、検査を定期的に受けてほしい」と呼びかけられた。 「腎臓病を予防・改善するために、腎臓病についての正しい知識が必要ですが、知っている人と知っていない人の格差が大きいことが課題になっています。知識のギャップは、腎臓病との闘いを抑制するうえで障害となります。腎臓の健康に関する理解を深めるために、効果的な情報発信が求められています」と、カリフォルニア大学高血圧・腎臓学部のカミアル カランタルザデ教授は言う。 日本腎臓病協会などが2021年に実施した調査によると、慢性腎臓病(CKD)を「知っている」と回答したのは55.9%で、2019年の調査から5.2ポイント上昇した。調査は、全国の20歳~50代の一般市民1,606人を対象に、インターネットで実施したもの。 しかし、生活習慣病としては「糖尿病」「高血圧性疾患」がいずれも50%以上だったのに比べ、「慢性腎臓病」は27.4%と、生活習慣病としての認知度が低いことが分かった。 また、CKDを認知している人のうち、健康診断での腎機能検査と尿検査項目のなかで、「尿タンパク」を知っている割合は51.4%だったが、CKDの重症度の指標として利用されている「eGFR」(推算糸球体ろ過量、腎臓にどれくらい老廃物を尿へ排泄する能力があるかを示す)を知っているのは15.5%で、認知度が低いことが分かった。
慢性腎臓病について知っていますか?
腎臓病を予防するために、若い頃から知識が必要
若い人の腎臓病の認知度は低いという結果に
腎臓病を予防するために、若い頃から知識が必要
若い人の腎臓病の認知度は低いという結果に
出典:日本腎臓病協会、協和キリン、2022年
「糖尿病や高血圧、高脂血症、肥満症は生活習慣病として広く認知されています。慢性腎臓病はこれらの疾患とも関連が深く、20代、30代といった若年期からの生活習慣が発症に大きく影響しています」と、日本腎臓病協会理事長、川崎医科大学副学長、腎臓・高血圧内科学主任教授の柏原直樹先生は述べている。
「今後、疾患の予防に向けた対策を進めていくうえで、年代に応じた適切な情報発信を継続し、腎臓病の克服を目指していきたいと思います」としている。
腎臓病を予防・改善するための「5つの法則」
世界腎臓デーには、腎臓病を予防・改善するための「5つの法則」が提案された。 腎臓病は、自覚症状が乏しいうちに病状が進展していく「サイレントキラー」だ。進展すると、生活の質(QOL)が大きく損なわれる。しかし、腎臓病を予防・改善するために、いくつかの方法がある。1 生活スタイルをアクティブに
2 健康的な食事をする
3 血糖値をはかり、コントロールする
4 血圧をチェックして、管理する
5 喫煙をしない
[ Terahata ]
日本医療・健康情報研究所
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