ニュース
2016年06月28日
糖尿病の「障害年金」制度をご存じ? 6月から支給を受けやすく

年金というと、老後の生活を支える「老齢年金」のイメージがあるが、現役世代でも、糖尿病などの病気で障害が生じたときには、「障害年金」が支給されるのをご存じだろうか。障害年金は、眼や耳、手足などの障害だけでなく、糖尿病などの病気で長期療養が必要な場合なども、支給の対象になる。
糖尿病の人も「障害年金」の対象となる
公的年金には、病気で障害が生じたときに支給される「障害年金」がある。年金というと、老後の生活を支える「老齢年金」がすぐに思い浮かぶが、現役世代にとっても、不慮のけがや病気などで障害の状態になったとき、家計の支え手が亡くなったときなどに、「障害年金」の支給が“人生のもしも”を支える重要な社会保障制度として整備されている。
「障害年金」は、病気によって障害の状態になったとき、生活を支えるものとして支給される。「障害の状態」とは、視覚障害や聴覚障害、肢体不自由などの障害だけでなく、がんや糖尿病、高血圧、呼吸器疾患などの内部疾患により、長期療養が必要で仕事や生活が著しく制限を受ける状態になったときなども含まれる。
2016年6月1日から「代謝疾患(糖尿病)による障害」について、従来の障害認定基準が改正された。糖尿病については、「必要な治療してもなお血糖コントロール困難な人」が対象となる。
具体的には、以下の条件を満たす人が対象となる。


3級 | 傷病が治らないで、労働が著しい制限を受けるか、または労働に制限を加えることを必要とする程度のもの | 労働が著しい制限を受ける、または、労働に制限を加えることを必要とするような状態。日常生活には、ほとんど支障はないが労働については制限がある人が3級に相当する。 |
障害年金については「ねんきんダイヤル」に相談
障害年金を受けられるのは、公的年金に加入し、一定の保険料納付要件を満たし、かつ、障害の状態などの障害年金の支給要件を満たしている人だ。
障害年金の支給を受けるには、本人または家族による年金の支給申請の手続きが必要となる。なお、障害年金の手続きは複雑なので、手続きを行う前に、日本年金機構の「ねんきんダイヤル」に電話するか、年金事務所や街角の年金相談センターなどに赴いて、事前に相談すると受給を受けやすくなる。
相談後、障害基礎年金は在住している市区町村役場または年金事務所、障害厚生年金は近くの年金事務所に、「年金請求書」と添付書類を提出して、請求の手続きを行う必要がある。初診日からの病歴や年数、障害の原因となった部位、配偶者の有無などによって、添付書類は異なるので、年金事務所などに相談したときに確認しよう。
年金請求書の提出後、日本年金機構で障害の状態の認定や障害年金の決定が行われる。支給が決定した方には、日本年金機構から、年金決定通知書と年金証書が送付され、その後1〜2ヵ月で障害年金の支払いが開始される。
障害年金の受給について分からないことがある場合は、近くの相談窓口や年金相談センターまたは「ねんきんダイヤル」に問い合わせよう。
電話
ねんきんダイヤル0570-05-1165(ナビダイヤル)
または
03-6700-1165(IP電話・PHS用電話)
受付時間:
平日(月〜金)の午前8時30分〜午後5時15分
第2土曜日 午前9時30分〜午後4時
※月曜日(月曜日が休日の場合は火曜日)は午後7時まで受付窓口で
平日(月〜金)の午前8時30分〜午後5時15分
第2土曜日 午前9時30分〜午後4時
※月曜日(月曜日が休日の場合は火曜日)は午後7時まで受付窓口で
近くの相談窓口・年金相談センター
受付時間:平日(月〜金)の午前8時30分〜午後5時15分
インターネットで
[ Terahata ]
日本医療・健康情報研究所
おすすめニュースの関連記事
- 糖尿病患者さんと医療スタッフのための情報サイト「糖尿病ネットワーク」がトップページをリニューアル!
- インスリン注射の「飲み薬化」を目指すプロジェクトが進行中!ファルストマと慶応大学の共同研究による挑戦[PR]
- 小倉智昭さんが当事者として腎臓病のことを医師に質問!
- 世界の8億人以上が糖尿病 糖尿病人口は30年で4倍以上に増加 半分が十分な治療を受けていない
- 【世界糖尿病デー】糖尿病の人の8割近くが不安やうつを経験 解決策は? 国際糖尿病連合
- 【インフルエンザ流行に備えて】糖尿病の人は予防のために「ワクチン接種」を受けることを推奨
- 【11月14日は世界糖尿病デー】世界の5億人超が糖尿病 「糖尿病とウェルビーイング」をテーマに参加を呼びかけ
- 特集コーナー『腎臓の健康道~つながって知る、人生100年のKidney Journey~』を公開
- 【座談会】先生たちのSAP体験談2 インスリンポンプの新機能を使って
- 糖尿病のインスリン療法(BOT)で注射量の調整を自分で行うことに不安を感じている人は半数 ネットワークアンケートより