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2016年06月06日

健保組合向け「減量キャンペーン」 高い継続率 7割が減量に成功

キーワード
糖尿病と肥満
 インサイツは健保組合向けに、7割以上が減量に成功した実績をもつ「減量キャンペーン」の「合同参加企画 みんなで減量キャンペーン2016・秋」の申込受付を開始する。

 「減量キャンペーン」は、健保組合などに対し、生活習慣の改善によって体重を減らすことを支援するプログラム。

 参加者は週に1度、スマートフォンや携帯電話、パソコンから専用サイトへアクセスし、体重や行動目標の達成状況を入力するだけと負担はかなり少ない。

 また、生活習慣改善にまつわるクイズや目標の達成状況に応じてポイントが獲得できるなど、参加者が楽しみながら継続できる仕掛けも施してある。

週に1回の体重を測定し入力するだけ 「ハードルの低さ」が高い継続率の理由

 糖尿病・高血圧・脂質異常などの生活習慣病のリスクの高い人は、4%の体重減量により健康状態を改善できるとされている(厚生労働省「地域・職域における生活習慣病予防活動・疾病管理による医療費適正化効果に関する研究」)。しかし、体重などを改善する必要のある人の多くは、健康に対し無関心であり、生活習慣の改善につなげるのが難しいという課題がある。

 「減量キャンペーン」は、そうした無関心層に対し、週に1回体重をはかり記録するだけという「参加しやすさ(ハードルの低さ)」により、介入を容易にしたプログラム。肥満者だけにターゲットを絞った特別なプログラムではなく、多くの人が取り組みやすい生活習慣改善プログラムを提供することで、継続率の引き上げに成功している。

 健康意識の低い被保険者に向けた意識付けとして、「週1回の体重測定でポイント獲得」「クイズ回答などでさらにポイントを獲得」という意欲向上を促すインセンティブを提供することで、高い継続率を得ている。

 スマートフォンや携帯電話、パソコンから専用サイトへアクセスするだけでプログラムに参加できる。期間中はサポートセンターでデータを解析し、参加者は期間中や終了後にデータを確認できる。「貯まったポイントで商品をもらえる」というインセンティブにより、参加者の継続率や達成率を高める工夫が施されている。

 食生活や運動などの生活習慣を改善し、行動変容につなげるためのサポートも用意されている。行動目標を設定し継続率を高めるために、参加者には毎週月曜日にサポートセンターから健康コラムがメールで送信される。

 「減量キャンペーン」のもうひとつの特徴は、企画から事務局運営、実績集計までオールインワンにまとめられたプログラムになっており、健保組合などの担当者の負荷が軽いことだ。

 利用している健保組合の担当者からは「メタボまたは予備群の方は、ふだん体重を意識していない方が大半であり、脱落者が多く発生してしまうのが効果を出す上で障害になっている。体重を週に1回はかり、継続することで十分な効果を期待できる」といった声が寄せられている。

参加者の7割が減量に成功 「減量キャンペーン・秋」の参加を募集

 「減量キャンペーン」は、健康管理意識を高める意識づけプログラムとして厚生労働省がまとめた「データヘルス事例集」にも掲載されている。「データヘルス事例集」は、健保組合を中心に、データの集約・分析にもとづく保健事業の実施事例をとりまとめたものだ。

 これまでに同キャンペーンは綜合警備保障健康保険組合やテルモ健康保険組合などに導入された実績を持っている。ある例では7割が2%の減量に、約5割が3%の減量にそれぞれ成功した。その結果、BMI25以上の肥満者はプログラムの開始前は207人だったのが、終了後には175人(32人減)に、BMI23~25の適正体重の数は開始前62人だったのが、終了後73人(11人増)という成果を得られた。

 キャンペーンの参加者からは、「今の体重を維持できるか自信ないので、減量意識を強くもてるこのようなキャンペーンが年1回くらいあると助かる」「定期的な報告は続ける意識をもたせて頂いてる感じがして有り難い」「自分から進んでは中々出来ないので、こういったキャンペーンがまたあると励みになる」といった声が多数寄せられている。

 「データヘルス計画」では、各種のデータを収集・分析することで、被保険者への効率的に働きかけを可能とし、加入者の健康が企業の原動力となり、保険者の健全な運営にもつながると考えられているが、保健事業には相応の費用がかかるという課題がある。参加者の高い継続率と達成率を達成した実績をもつ「減量キャンペーン」は、健保組合が保健事業を効果的・効率的に実施するのを強力に後押しする。

インサイツ みんなで減量キャンペーン2016・秋

[ Terahata ]
日本医療・健康情報研究所

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