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2015年12月25日
年末年始は生活リズムが崩れやすい 上手に乗り切るための10ヵ条

「年末年始には、食べ過ぎと運動不足が重なり、体重を増やす人が多く出てきます。早めに対策を考えておくと効果的です」と、ハーバード公衆衛生大学院のエミリー フェルス氏は、ホリデーシーズンを健康的に過ごす対策をアドバイスしている。

年末年始は生活が不規則になりがちになる。ふだん通りの食生活を続けるのが難しくなり、運動不足になりやすい。仕事の片付け、忘年会や新年会などのパーティー、子供の相手をして過ごす時間が増えるなど、ストレスがたまりやすい時期でもある。
事前に「いつ・どこで・何をするか」という予定を、カレンダーや手帳に書き留めておくと、健康的な食事や運動のための時間を確保できるようになる。

年末年始は、体重コントロールが難しい時期だ。ハーバード公衆衛生大学院によると、多くの人がこの時期に体重を1.5kg以上増やすという。「少なくとも、今よりも体重を増やさないようにしよう」という気持ちを強くもつことが大切だ。
体重を決まった時間に毎日はかることを習慣にすれば、体重をコントロールしやすい。体重計を台所や冷蔵庫のそばに置いて体重を毎日はかり、減量に成功した人もいる。

ストレスは不安や睡眠障害、血圧の上昇など、好ましくない影響をもたらす。糖尿病や高血圧のある人にとっては、血糖や血圧のコントロールに悪影響が出てくるおそれがある。
ふだん通りの食事を続けられなくなったり、アルコールを飲み過ぎたり、運動不足が続くことも、ストレスの原因になる。
年末年始の休暇には、想定外の用事が入り忙しくなり、さらに生活が乱れやすくなる。この時期に外せない予定を作り過ぎないようにし、余裕をもって計画をたてよう。
休日にいろいろな予定が入ると、食事が単調になりがちになり、外食や調理済み食品を利用する頻度も増える。
健康的な食事のためには、自宅で食事の支度をするのがベストだが、それが難しい場合は、台所に健康的な食品を置いておこう。カット野菜や低脂肪の乳製品、玄米や全粒粉のパンなどであれば、手軽に準備できる。

会食やパーティーが続くと、自分がどれだけ食べたかを把握するのが難しくなる。パーティーでは多くの料理が出るので、つい食べ過ぎてしまうという人は多い。
1日の食事で脂肪の多い食品を500kcal分余計にとる生活が続くと、とり過ぎたカロリーは1週間で3,500kcalになり、2週間で体重が0.5kg増える計算になる。
増え過ぎたカロリーを運動で燃焼するのは大変だ。食べ過ぎを防ぐことが、肥満を避けるためのもっとも有効な手段となる。
パーティーなどの予定があるときは、食欲をコントロールしやすくするために、野菜サラダや低糖質の全粒粉パンなどを軽く食べてから出かけるようにし、空腹の状態では行かないようにしよう。

食物繊維は、食物が胃から小腸へ移動する時間を遅らせ、栄養素の吸収を遅くする。炭水化物を含む食品がゆっくり吸収されるようになるので、血糖を下げるインスリンの分泌が食べた分に追いつかない体質の人でも、食後の血糖値上昇をある程度抑えることができる。
食物繊維が豊富に含まれる野菜を食べれば、満腹感を得やすくなり、食べ過ぎを抑えられる。100gの生の野菜に2~3gの食物繊維が含まれている。茹でてかさを減らせば、野菜をたくさん食べられる。また、カットした生野菜をすぐ手に取れる場所に置いておくと、野菜の不足を補うことができる。

ビュッフェ形式の立食パーティーでは、食品をお皿に取る前に、一瞬だけ間をおいて、自分が本当に何を食べたいのか考えよう。
揚げ物やバターたっぷりの高カロリーの食品を避けて、肉や魚でも、できるだけシンプルに調理されたものを選ぼう。サラダはヘルシーと思いがちだが、油分たっぷりのドレッシングをかけると高カロリーになるので注意が必要だ。
料理を皿に盛るときはなるべく小さいお皿を選ぼう。皿が小さいと食事の量を抑えられ、満足感も得やすいという研究結果がある。
パーティーの目的は、食べることだけではなく、人との会話や交流だ。片手にお皿、もう片方に飲み物となると、人と話すのも大変になる。そう意識しておけば、食べ過ぎや飲み過ぎを防げる。
朝食をしっかりとることで、その日の3食の食欲をコントロールできるようになる。逆に朝食を抜いて空腹でいると、反動で食べ過ぎてしまうおそれがある。なるべく1日に摂取するカロリーの3分の1は朝食でとるようにしよう。

運動や身体活動は自然なストレス解消法になる。血糖コントロールや血圧コントロールにもつながり、健康上の利便はたくさんある。
30分の適度な運動を週に5日行うのが理想だが、それが難しい場合は、1日に10~15分のウォーキングなどの運動を1日に2回取り入れるようにしよう。
不規則な生活が続く場合でも、運動のための時間を確保するために、カレンダーに運動する予定を書きとめておくと効果的だ。
運動を続けるために、一緒に運動する仲間をつくり励ましあったり、家族と一緒にウォーキングしたり、冬でも利用できる場所を確保するなどして対策しよう。

アルコール類にもカロリーがあり、食欲を増進する作用もあるため、飲み過ぎは肥満につながる。この時期は高カロリーの食事を摂る機会が増えるため、相乗的に悪影響があらわれる。
糖尿病の治療を受けている人は、アルコールにより低血糖の危険性が高まるおそれもある。アルコールを飲む場合は、上限を決めて飲み過ぎないようにしよう。
「節度ある適度な飲酒」の上限は、純アルコール換算で「1日平均20g程度」。これは、ビール中瓶1本(500mL)、清酒1合(180mL)に相当する。
6 tips for reducing holiday waste and waist(ハーバード公衆衛生大学院 2015年11月23日)
3 Strategies to prevent overeating(ハーバード公衆衛生大学院 2015年1月13日)
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