ニュース

2015年09月10日

2015年フィリピンの糖尿病事情(2) IFLレポート

 オーストラリアで途上国の糖尿病患者さんを支援するインスリン・フォー・ライフ(IFL)のスタッフが、2015年5月にフィリピン各地の医療施設を訪問しました。前回に引き続き、スタッフのNeil Donelan(ニール・ドナラン)氏より、フィリピンの糖尿病事情についてレポートが届きましたので、ご紹介いたします。
 国際糖尿病支援基金はこの活動に賛同し、インスリン・フォー・ライフ(IFL)を支援しています。

「2015年フィリピンの糖尿病事情について(1)」については、こちらをご覧ください。

セブ市での糖尿病キャンプ

 マリアン・デノポル医師の主導の元、セブ・ビンセント・ソット・メモリアル・メディカルセンターの一環として、セブ地区サンシャイン・糖尿病キャンプが行われました。キャンプのスポンサーは、フィリピン保健局、アムリ・ガルシア代表が率いる団体「スィート・アラート」、及びスィートアラートの婦人部の協力を得る形で、IFLより糖尿病治療薬剤、機材類を提供しました。

 この糖尿病キャンプは、今年もセブ市より車で30分ほど行った北にある、ダナオ市にて5月20日から5月22日に開催されました。参加者の内訳は、6歳から26歳までの18名の糖尿病患者(子供や青年)、参加者の親やコーディネーターが10名、キャンプの進行役・医師・看護師・エデュケーターが20名、外国人6名のほか、デュマグエテ市からクラリタ医師とマ・シエラ・アラタン医師と共に5名の子供とその親たが参加しました。

 昨年のキャンプでは、参加者たちは大半の時間を室内での講義に費やし、レクレーションや友人たちと交流をする時間があまりありませんでした。IFLと担当者たちは、前回のキャンプに対する感想や提案をもとに、より多くのレクレーションを取り入れる方が、糖尿病に関する講義を聴くよりも日常生活で実際に役に立つのではないか。との意見が出されました。これらの提案を幹部会で検討し、改善がなされ、今年は野外での活動を増やしたことにより、参加者たちも楽しむことができました。

2015年フィリピン・セブ島の糖尿病キャンプ

 子供たちは、年齢ごとに4つのグループに分けられ「運営管理人」がそれぞれ各グループに割り当てられました。 運営管理人とは、医師・看護師・研修を受けたエデュケーター・医学生から成り、患者である子供たちと、その親たちに糖尿病治療について教えることが仕事です。

 キャンプ期間中、昼間の時間帯は2時間ごとに血糖検査が行われ、血糖が安定しない人については夜の時間帯に4時間ごとに血糖検査が実施されました。IFLは、キャンプで必要なグルコメーター・テストチップ・ランセット・ペン型注射器用針・注射器・保冷器・ブドウ糖タブレットを提供しており、時には、糖尿病キャンプ以外の支援要請にも応えています。

(左)IFLのスタッフ (右)患者さんへ血糖測定について教えています

記事全文はこちらをご覧ください ▶

関連情報

2015年フィリピンの糖尿病事情について(1)(IFLレポート)
2015年フィリピンの糖尿病事情について(2)(IFLレポート)
2014年フィリピンの糖尿病キャンプ報告
インスリン・フォー・ライフ(IFL)(オーストラリア)
国際糖尿病支援基金

世界には同じ糖尿病患者でありながら、糖尿病に対する知識もなく、十分な治療を受けることもできず、悲惨な生涯を送る人たちがたくさんいます。国際糖尿病支援基金では、途上国の糖尿病患者さんがおかれた状況を紹介し、同じ糖尿病の仲間として何ができるかを考えます。

◆国際糖尿病支援基金では、途上国の恵まれない糖尿病患者さんのために、様々な支援活動を行っています。当基金の支援活動にご協力をお願い致します。 詳細はこちら

◆当基金の趣旨に賛同し、活動にご協力いただける方を募集しております。 詳細はこちら

[ DM-NET ]
日本医療・健康情報研究所

play_circle_filled 記事の二次利用について

このページの
TOPへ ▲