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2015年04月21日
外食には注意が必要 8つの注意点で肥満と高血圧を予防
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研究チームは、「米国健康・栄養調査」(NHANES)に参加した20~64歳の米国成人1万2,528人を対象に調査を行った。その結果、外食を利用する頻度の高い人では、体重と体脂肪率が上昇し、肥満が増える傾向があることが判明した。
外食は、店頭で食品をまとめて注文をするファストフードと、席に座り注文するフルサービスのレストランに二分される。いずれの形態でも、頻繁に利用している人はカロリーを摂り過ぎており、体に悪い飽和脂肪や塩分の摂取量も多い傾向が示された。
調査は2日にわたり行われ、参加者の30%はファストフードを利用しており、28%はフルサービスのレストランを利用していていることが分かった。夕食を外食で週に2回以上とる人は、自宅でとる人に比べ、1食につき平均200kcalを多くとっていることが分かった。
「もしもあなたが外食を週に2回行う一方で、運動をする習慣をもっていなかったり、1日の摂取カロリーを減らす工夫をしていないとしたら、1年間に2万kcalを余分にとる計算になります。そうした生活を続けると、体重が2.7kg増えるおそれがあります」と、米国がん学会のビーン ニューエン氏は注意を促している。

「高血圧前症」とは、高血圧症と診断されるほどではないが、血圧が高めになっている状態をさす。「最高血圧120~139mmHg、最低血圧80~89mmHg」であると、高血圧前症と判定される。この段階で、将来に高血圧症を発症する可能性が高いだけでなく、心臓病や脳卒中の危険性も上昇している。
タゼーン ジャファー教授らの研究チームは、シンガポール在住の18~40歳の男女501名を対象に調査を実施した。その結果、27%が高血圧前症か高血圧症であり、特に男性では49%がどちらかに該当することが判明した。
解析した結果、高血圧前症か高血圧の人は、肥満の割合が高く、身体活動量が少ないのに加え、外食をとる頻度が高い傾向があることが分かった。週1回の外食によって高血圧前症のリスクは6%高まるという。
日本や米国で行われた調査でも、外食をよく利用する人は、高血圧や肥満が多いことが報告されているが、今回の調査により東南アジアでもその傾向があることが示された。
「アジアでは高血圧が増えていますが、若い人でも高血圧前症の該当者が多くみられました。生活スタイルを改善し、高血圧や肥満を予防する対策が必要です。外食産業には、塩分や脂肪の制限をするなどの行政指導が求められます」と、ジャファー教授は言う。
米国糖尿病学会(ADA)は、外食やファストフードを利用するときに、次のことに注意するよう呼びかけている。
1 | 注文する前に、何を食べたらよいか、あらかじめ計画をたてる。単品を選ばないようにし、全体の量を控えめにする。 |
2 | メニューに栄養成分表示やカロリー表示がある場合は、必ず見るようにする。ホームページで公開している店も多い。 |
3 | なるべく多様な食品を選ぶようにする。「ハンバーガー、ポテト、コーラ」という注文は最悪。ポテトの代わりに、サイドメニューで野菜を一品追加するようにする。 |
4 | 特大メニューは、1食で800~1000kcalを超えるものもある。なるべく標準サイズを選ぶ。 |
5 | 飽和脂肪とトランス脂肪酸を少なくするために、油で揚げた食品は控えめにする。 |
6 | 塩分の過剰摂取は、高血圧につながるだけでなく、全体のカロリーが増えすぎる原因になる。塩入れがテーブルに置いてあっても使わないようにする。 |
7 | 可能であれば、パンやごはんは全粒粉や玄米に交換する。ミルクは低脂肪のものを選ぶ。 |
8 | サラダバーを活用する。レタス、ニンジン、玉ねぎ、セロリ、ブロッコリー、カリフラワー、ホウレンソウなどの野菜を多めにする。その際に、ドレッシングをかけすぎないようにする。 |
最近は栄養バランスを配慮したメニューを出す外食店が増えている。そうした店で注文をすると、料金は少し高めになるが、多少の出費は健康には代えられない。
自宅で自分で料理をすれば、食費はある程度抑えられる。「自分で料理を作る」「弁当を用意する」といった対策は効果的だ。
Adults Take In 200 More Calories Per Day When They Eat Out(米国がん学会 2014年8月15日)
Eating out = high blood pressure?(デューク・シンガポール国立大学 2015年4月10日)
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