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2015年04月10日

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食事療法

ブロッコリーの新芽成分に抗酸化作用 血管や肝臓のダメージを修復

 ブロッコリーの新芽などに含まれる成分「スルフォラファン」が注目されている。スルフォラファンを摂取すると、肝機能異常が改善したり、糖尿病の人では糖尿病合併症を予防できる可能性がある。

 スルフォラファンは、カリフラワー、キャベツ、芽キャベツ、ケール、白菜、菜の花などに含まれており、ブロッコリーのスプラウト(新芽)に特に豊富に含まれる。抗酸化や抗炎症の作用のあるスルフォラファンを生活習慣病の治療に役立てようという研究が開始された。
ブロッコリーのスプラウトで糖尿病を治療
 糖尿病の人がスルフォラファンを摂取すると、高血糖が引き起こす血管の損傷が改善し、糖尿病合併症を予防できる可能性がある。

 糖尿病の人が血糖コントロールの悪い状態が続くと、心筋梗塞や脳卒中などの心血管疾患の発症リスクが上昇する。これらの疾患は、高血糖により血管がダメージを受けることで引き起こされる。

 イギリスのウォリック大学の研究チームは、高血糖によって損なわれた血管細胞に対する、スルフォラファンの作用を調べた。そして、スルフォラファンが細胞にダメージを与える活性酸素種を73%減少させることを突き止めた。

 酸化ストレス状態におちいると、それを解消するために抗酸化作用をもつ遺伝子が体内で活性化される。この活性化には、「Nrf2」とよばれる分子が抗酸化作用をもつ遺伝子のDNAに結合する必要がある。Nrf2は「Keap1」と呼ばれるタンパク質によって分解され、抗酸化作用をもつ遺伝子の活性化は低く抑えられる。

 ブロッコリーなどに含まれるスルフォラファンはKeap1に作用し、Nrf2が分解されるのを防ぐ。Nrf2が増加すると、抗酸化作用をもつ遺伝子の活性化が強く促され、結果として酸化作用によりダメージを受けた血管などを修復できるという。

 ウォリック大学の研究チームは、糖尿病患者にスルフォラファンを毎日摂取してもらい、糖尿病合併症をどれだけ抑えられるかを調べる臨床試験を昨年開始した。

スルフォラファンを摂取すると肝臓の機能が改善
 東海大学とカゴメは、ブロッコリーの新芽に含まれる成分「スルフォラファン」を続けて摂取すると肝臓の機能が改善されることを、ヒトを対象とした試験で確認したと発表した。

 スルフォラファンには抗酸化作用、抗炎症作用などがあり、さまざまな病気の予防・改善への効果が期待されている。肝機能改善効果を示した研究結果としては世界ではじめてだという。

 肝臓は、体内に入ってくる化学物質を無害な物質に変換(解毒)することで、健康な状態を保っている。生活習慣病の人や、不健康な生活がおくる人の肝臓は、日々多くの化学物質にさらされ解毒が滞ってしまう。

 酸化ストレスや炎症によって肝臓の細胞が損傷され、それが肝機能異常の原因となる。肝機能を示す検査(ALT、AST、γ-GTP)の値が正常範囲よりも高く、肝機能異常と診断される人は、成人の約3割に上る。

 スルフォラファンは、肝臓がもつ防御機構(解毒、抗酸化、抗炎症)を高めることで、肝機能を改善すると考えられている。

野菜を食べるとスルフォラファンの吸収は良くなる
 今回の研究を行ったのは、東海大学医学部付属東京病院の西崎泰弘副院長(医学部教授)を中心とした研究チーム。

 研究チームは、同院に通院する患者のうち、肝機能を示す検査値が高い男性52人を、(1)体内で分解されるとスルフォラファンに変わるスルフォラファングルコシノレートを10mg含むカプセルを1日3粒、2ヵ月間摂取する「スルフォラファン群」、(2)プラセボ(偽薬)を摂取する「プラセボ群」――の2グループに分けて検討した。

 その結果、スルフォラファン群では肝機能の検査項目であるALT(GOT)の値が平均して12.1U/L改善し、γ-GTPの値が11.1U/L改善した。スルフォラファンを継続的に摂取することで肝機能が改善される可能性が明らかになった。

 スルフォラファンは、ブロッコリーのスプラウト(新芽)に豊富に含まれる。サプリメントで摂取するよりも、野菜を直接食べた方がスルフォラファンの吸収が良くなるという研究も発表されている。

 糖尿病や脂肪肝で悩んでいるという人は、ブロッコリースプラウトを試してみてはいかがだろうか。

New superfoods could help protein keep bodies healthy(ウォリック大学 2014年9月11日)
Broccoli sprouts could boost battle against Type 2 diabetes(ウォリック大学 2014年3月13日)
東海大学医学部付属東京病院

[ Terahata ]

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