ニュース
2015年02月20日
日本初のパーソナルCGM搭載インスリンポンプ 血糖変動を随時確認
- キーワード
- 1型糖尿病 おすすめニュース インスリンポンプ/CGM
日本メドトロニックは、日本初となる患者がリアルタイムでグルコース値の変動を視認できる「パーソナルCGM」(持続グルコース測定)を搭載した「ミニメド 620G インスリンポンプ」を、2月18日に発売した。
インスリンポンプに「パーソナルCGM」機能を搭載したシステムは「SAP」(パーソナルCGM機能搭載インスリンポンプ)と呼ばれ、血糖変動を患者自らが随時確認できることが特徴となる。SAPは、患者自身による更なる適切なインスリン量調整の一助となるため、高血糖と低血糖リスクの低減が期待される。
「ミニメド 620G インスリンポンプ」は、日本語表示とカラー画面を導入し、少ないボタン操作で使用可能なナビゲーションメニューを搭載。患者各自の症状にあわせ設定するインスリンの基礎レートとボーラス最少注入単位が0.025単位からと細かく調節できるため、多くの患者を安全で最適な血糖コントロール実現に導く一助となる。
さらに、CGMトランスミッタ(送信器)と通信することにより、パーソナルCGMとしても使用することができる。毎日のCGMグラフや血糖値の平均値、アラームの発生回数を最大3ヵ月記録することができるほか、5分間毎にグルコース濃度を測定することで、SMBG(血糖自己測定)やHbA1cでは把握が難しいグルコース濃度の推移(変動)をより的確に把握することが可能となる。
●ミニメド 620G インスリンポンプ |
---|
日本最少単位でのインスリン注入設定が可能 基礎レート0.025単位/h、ボーラス0.025単位から設定できるようになり、小児患者にもよりきめ細やかで適切な血糖コントロールが可能に ボーラススピードの選択が可能 標準1.5単位/分と急速15単位/分より選択可能 使用頻度の高い設定が保存できる「プリセット設定」 プリセット一時基礎レートは15分刻みで最大8種類まで、プリセットボーラスは最大8種類まで設定可能 高/低アラート・予測アラート・速度アラートを使い分けることにより、高血糖や低血糖状態のお知らせができ、血糖コントロールの改善をサポート |
●CGMトランスミッタとエンライトセンサ |
5分間毎のグルコース濃度測定を実施 インスリンポンプのモニタ画面上に、グラフやグルコース値の変動スピードを矢印の向きと本数により分かりやすく表示 CGMトランスミッタでは、最大10時間のデータ記録が可能 |
●ケアリンクプロとケアリンクUSB |
CGMとインスリンポンプが持つデータを統合的に解析し、個々の患者の治療最適化に必要な情報を医療従事者が効率良く得ることが可能 ケアリンクUSBを用いて、インスリンポンプからデータを無線受信 |
[ Terahata ]
日本医療・健康情報研究所
1型糖尿病の関連記事
- 週に1回注射のインスリンが糖尿病治療を変える 注射回数を減らせば糖尿病の人の負担を減らせる
- 1型糖尿病患者の半数以上が20歳以降に発症 1型糖尿病の発症パターンは多様 米国で調査
- 幹細胞由来膵島療法により1型糖尿病患者がインスリン不要に 新たな治療法の可能性
- 【座談会】先生たちのSAP体験談 ~ご自身のこと、患者さんのこと~
- ウクライナの糖尿病患者さんを救いたい 世界で糖尿病とともに生きる人は5億人超 世界糖尿病デー
- インスリンを飲み薬に 糖尿病の人を注射から解放 画期的な研究成果を発表
- 【新型コロナ】子供や若者の糖尿病が増加 コロナ禍での生活や環境の変化が影響?
- 簡単にポンプ療法を行える「バイオニック膵臓」を1型糖尿病患者向けに承認 自動化をさらに促進 FDA
- 1型糖尿病を「治る」病気に 最先端の研究を支援 日本IDDMネットワークが「サイエンスフォーラム」を開催
- 近くの病院が地図から探せる!インスリンポンプ・SAP・CGMの治療が受けられる医療機関リスト