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2015年02月13日
がんの発症リスクは生活習慣の改善で低下 「免疫療法」でがんと闘う
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- 糖尿病合併症
日本人の死因の1位を占めるがん。糖尿病患者はそうでない人に比べがんの発症率が高い。生活習慣を改善すればがんの発症を減らせることが分かってきた。「自分で治す力」を活用する「免疫療法」も進歩している。
日本生活習慣病予防協会は「全国生活習慣病予防月間 2015 市民公開講演会−"多休"で生活習慣病・がんを予防する−」を2月4日に日比谷コンベンションホール(東京)で開催した。
講演2「がん予防に向けての免疫療法の位置付け−免疫療法を中心に−」
座長:佐治重豊 先生(公益財団法人ががん集学的治療研究財団理事長/岐阜大学名誉教授)
演者:山岸久一 先生(京都府地域医療支援センター長、京都府立医科大学前学長)
主催:一般社団法人 日本生活習慣病予防協会
共催:公益財団法人ががん集学的治療研究財団、認定NPO法人セルフメディケーション推進協議会
座長:佐治重豊 先生(公益財団法人ががん集学的治療研究財団理事長/岐阜大学名誉教授)
演者:山岸久一 先生(京都府地域医療支援センター長、京都府立医科大学前学長)
主催:一般社団法人 日本生活習慣病予防協会
共催:公益財団法人ががん集学的治療研究財団、認定NPO法人セルフメディケーション推進協議会
生活習慣を改善すればがんの発症リスクを下げられる
日本のがんによる死亡数は男女あわせて34万4,000人で、1980年代からずっと日本人の死因の1位を占めている。部位別にみると、男性では肺がん(24%)と胃がん(16%)、女性では大腸がん(14%)、肺がん(13%)が多い。
がん細胞は、正常な細胞の遺伝子に傷がつくことにより発生する。これに対して、細胞増殖を停止させるブレーキとなる遺伝子が「がん抑制遺伝子」。ちょうど車のブレーキがそのスピードを制御するように、がん抑制遺伝子は細胞増殖サイクルのブレーキとして働く。これらの遺伝子が正常に機能できないと、細胞増殖に異常が起こり、がん化が始まると考えられている。
がんには絶対的な予防法はなく、誰にでもがんになるリスクはある。しかし、これまでに行われた大規模調査などから、多くのがんの発症には生活習慣が深く関わっており、生活習慣を改善すればがんになる確率を下げられることが分かってきた。
がん予防のための生活習慣
・ たばこを吸わないたばこの煙には多くの発がん物質が含まれており、ほとんどの部位のがん発症を増やす。たばこの煙を吸うことで、煙の通り道(口・喉・肺など)、唾液などに溶けて通る消化管(食道・胃など)、血液(肝臓・腎臓など)でがんのリスクが高くなる。回りにいる人にたばこの煙を吸わされてしまう受動喫煙もがんのリスクを高める。たばこを吸う人はいますぐ禁煙をするべきだ。禁煙外来を受診すれば、禁煙の成功率は上昇する。 ・脂肪を摂り過ぎない
脂肪の過度の摂取もがんの発症を増やす原因となる。食べ過ぎは動脈硬化をまねき、心臓病や脳血管障害などの発症の原因にもなる。特に肉類など動物性食品には飽和脂肪が多く含まれるので、注意が必要だ。赤肉(牛、豚などの肉)や加工肉(ソーセージ、ハム、ベーコンなど)を食べ過ぎないようにする。 ・ バランスのとれた健康的な食事
野菜や果物、全粒粉、豆類など、健康的とされる食品を選んで毎日食べると、がん発症を、確実にとはいえないまでも、かなりの確率で予防できることが確かめられている。毎日の食事で十分な量の野菜や果物をとることが大切。また、塩分を抑えること(減塩)は、胃がんの予防につながり、高血圧や循環器疾患のリスクの低下にも役立つ。 ・ 運動でがんを予防
運動や身体活動の量が高い人ほど、がんの発生リスクが低くなる。運動量を増やすと、がんだけでなく脳卒中や心筋梗塞などのリスクも低くなり、死亡リスクが全体に低くなる。ウォーキングなどの中強度の有酸素運動を1日30分以上、毎日続けることが目標となる。 ・ 適正な体重を維持する
肥満度の指標であるBMI(改革指数)の値が25未満の標準体重の人では、がんのリスクが低く、死亡のリスクが低いことが分かっている。がんを含む全ての原因による死亡リスクは、太りすぎでも痩せすぎでも高くなる。食事や運動をコントロールして適正体重を維持することがん予防になつがる ・ アルコールはほどほどに
アルコールは体内でアセトアルデヒドに変わり、アルコールとアセトアルデヒドには発がん性があることが確かめられている。アルコールに弱い人が飲み過ぎると口腔・咽頭・食道の発がんリスクが特に高くなる。過度のアルコール摂取は、結腸、腎臓、肝臓などの部位のがん発症も増やす。習慣的に飲酒をする人は、適度な量をこころがけて、飲み過ぎないようにすることが必要だ。 ・ がん検診を受ける
がん検診の目的は、がんを早期発見し、適切な治療を行うことでがんによる死亡を減少させることだ。症状がなくても検診を受けて、がんを早期発見し治療することが大切。無症状であれば進行がんは少ない。早期のうちにがんを治療することで、がんによる死亡のリスクを軽減できる。あなたに適切ながん検診とスケジュールについて、医師によく相談をしよう。
注目される第4のがん治療法「免疫療法」
がんリスクチェック(国立がん研究センター)
国立がん研究センターがん予防・検診研究センター予防研究部のホームページで公開されている「がんリスクチェック」を使うと、自分のがんリスクを知るのに役立つ。リスクチェックでは、性別・年齢・身長・体重・喫煙習慣・飲酒習慣などについての質問に答えると、その人が今後10年間にがんを発症するリスクが数字で示される。また、肥満、喫煙本数、飲酒量を改善することでリスクがどれぐらい下がるかを知ることもできる。
がんリスクチェック(国立がん研究センター)
日本生活習慣病予防協会
国立がん研究センターがん予防・検診研究センター予防研究部のホームページで公開されている「がんリスクチェック」を使うと、自分のがんリスクを知るのに役立つ。リスクチェックでは、性別・年齢・身長・体重・喫煙習慣・飲酒習慣などについての質問に答えると、その人が今後10年間にがんを発症するリスクが数字で示される。また、肥満、喫煙本数、飲酒量を改善することでリスクがどれぐらい下がるかを知ることもできる。
がんリスクチェック(国立がん研究センター)
[ Terahata ]
日本医療・健康情報研究所
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