ニュース
2014年09月09日
「ポールウォーキング」で全身運動 安全に歩行能力を高める運動法
- キーワード
- 運動療法
ポールウォーキングは、両手にグリップが付いた専用ポールを持って歩く運動法。ウォーキングの効果をさらに高め、より短時間で、安全に運動効果を得られる効率の良いウォーキング法として注目されている。
運動の習慣のない人や、足腰に不安がある人でも、手軽に安全に取り組める
ノルディックウォーキングは、北欧のクロスカントリースキーの選手らが夏場のトレーニングとして、ポールをもってハイキングやランニングをしていたのが始まり。運動効果が高いことを確かめた研究が1990年代後半から数多く発表され、年齢を間わず手軽にできるエクササイズとして急速に人気が高まった。
効率の良いウォーキングを実現 「より短時間で」、「安全に運動効果が得られる」 |
ポールウォーキングは全身運動なので、通常のウォーキングに比べ、運動強度がおよそ20%上昇する。有酸素運動であるウォーキングの効果をさらに高めることが可能だ。
1日15分のポールウォーキングでエネルギー消費を増やせる |
日本人の1日の平均歩数は、男性7,100歩、女性6,200歩ぐらい。健康のためには、さらに2,000歩多く歩くことが必要。上半身と下半身を使うポールウォーキングであれば、15分の歩行でこの分を補うことができる。
ポールウォーキングを詳しく解説した書籍
「筋バランスを整え、腰痛・ひざ痛に効く
街歩きポールウォーキング」
著者:
安藤邦彦(スポーツドクター、整形外科
専門医、医学博士)
杉浦伸郎(日本ポールウォーキング協会
代表理事)
「筋バランスを整え、腰痛・ひざ痛に効く
街歩きポールウォーキング」
安藤邦彦(スポーツドクター、整形外科
専門医、医学博士)
杉浦伸郎(日本ポールウォーキング協会
代表理事)
上半身と下半身の筋肉をバランス良く使うことで、ウォーキングが全身運動になる |
ポールを両手に持って歩くことで、安定した状態で歩ける。運動の習慣のなかった人、運動が苦手の人、筋肉の量が少ない人、足腰に不安のある人でも安全に取り組める。背筋がスッと伸び、前後左右のバランスのとれた正しい姿勢を維持できる。首や肩まわりの血行も促進され、首こり・肩こりも軽減される。
インナーマッスル(深層筋)に働きかけるので、しなやかな体づくり効果を期待できる |
腰の奥にあって太股の骨と脊椎をつないでいる大腰筋は、歩く能力に大きな影響を及ぼす筋肉。立っているときの姿勢を維持するのにも必要な筋肉だ。ポールウォーキングであれば、骨盤を動かし歩幅が広がるので、大腰筋を効率良く鍛えることができる。
腰や膝に不安のある人でも安全に行える |
ポールを使って運動すると、体重が下半身と上半身に分散されるので、腰や膝にかかる負担を軽減できる。正しい姿勢で歩行できるので、下半身のゆがみをただすことができる。続けると筋力が向上し、腰痛の予防・改善効果にもつながる。立ったり座ったりなどの日常生活の動作も楽にできるようになる。
日本ポールウォーキング協会は、ポールウォーキング体験会を全国で開催することを目指して活動しているという。近くで開催される体験会に、ぜひ参加してみてはいかがだろう。
※写真は金沢スポーツセンター(横浜市金沢)で開催されたポールウォーキング体験教室で撮影したものです。
日本ポールウォーキング協会元気学校ポータルサイト 元気学校はあなたの「元気」を応援します。
[ Terahata ]
日本医療・健康情報研究所
運動療法の関連記事
- 糖尿病の人のメンタルヘルスを改善 手軽にできる3つのストレス解消法 心と体をケア
- 夕方から夜のウォーキングが血糖値を下げる 糖尿病や肥満のある人に運動がおすすめ 睡眠も改善
- 暑い夏の水分補給 甘い飲み物を水に置き換えると糖尿病リスクは低下 食事改善にも役立つ「上手な水の飲み方」
- スマホで写真を撮ると食事改善がうまくいく 糖尿病の治療に活用 食事の振り返りができる
- 掃除や買い物などの家事も立派な運動? わずか20分の活動が糖尿病を改善 「座っている時間」を中断して体を動かす習慣を
- 楽しく歩きつづけるための「足のトリセツ検定」をスタート 糖尿病の人にとっても「足の健康」は大切
- 日本人がどれだけ運動・身体活動をしているかを調査 若年・中年・女性は運動不足が多い
- 糖尿病の人は細切れ時間に運動を 階段の上り下りが心筋梗塞や脳卒中のリスクを低下 エレベーターは寿命を短くする
- 糖尿病の人は「フレイル」のリスクが高い タンパク質を食べ筋肉を増やし対策 3つの質問でリスクが分かる
- 自然豊かな環境で運動すると糖尿病やうつ病のリスクが減少 緑の環境が運動を楽しくする